「迷ってるんだよねぇ」
ふくた師匠はそう仰いました。
何を迷っていらっしゃるのか?
それは…お笑いの劇場で“霊界ばなし”を披露することに対する葛藤。
お客さんは“笑い”を期待して来る、そこに“笑い”ではない“霊界ばなし”を披露することに対する迷い。
私も少し似た経験があるんです。
展示会でプレゼンMCのご依頼を頂き、仙台に行った時のことです。
私自身、プレゼンMCがとても楽しく、やりがいを感じていて、そこに“笑い”の要素は少ないのですが…全く気になりませんでした。
しかしながら、Wコロン時代からファンで居てくれた女の子が、私のSNSを見て会場に足を運んでくれたのです。
私は本番前にその子に声を掛け、「笑いとかじゃないからちょっとガッカリさせるかもしれないけど」と断りを入れ…普段通り喋ることにしました。
そりゃあそうです、だって、そこで“笑い”を必要以上に狙ったら…もしかするとファンの女の子は喜んでくれるかもしれませんが、わざわざ私を指名してくれたクライアントさんのリクエストには背くかもしれない訳ですから。
内容は目指しているものになりました。
終わって待っていてくれた女の子と話したら…「ちょっとビックリしたけど、とても良かった」と言ってくれました。
それは私への気遣いも含んでのことだったのかもしれませんが、私は思うのです。
新しいチャレンジをするということは、時に期待に応えられないこともあるし、それは申し訳ないことだとは思うんですが…致し方ないことだと思うのです。
その女の子はイベントやSNSに来ることはなくなってしまいましたが…。
一方で私の司会やプレゼンを目にし、耳にして下さった方々が、リピートでまたお仕事をご依頼頂けるのは…新しいやりがいにチャレンジしたからこそだとも思うのです。
私みたいな若輩者の話を踏まえるのはおこがましいというものですが、それでも私はふくた師匠にお伝えしました。
「とても素晴らしい内容だと思います」「全ての人が首を縦に振らないかもしれませんが、私は信念をもって“霊界ばなし”を披露して欲しいと思います」「全ての人が同じ目的では差別化になりませんから」…まぁ、反論もあると思いますが…私はふくた師匠の挑戦を心から(微力ですが)応援したいと思ったのです。
2023年11月12日