今、ノリに乗ってる師匠がお二方、いらっしゃいます。
お一人目は…春風ふくた師匠。
長年漫才協会を応援して下さってる方々的には、“春風こうた・ふくた”の“肩を噛む方”というイメージが強いと思います。
ネタは正統派と言いますか、本当にしっかりお客さんの期待に応える、いつも爆笑の漫才師でした。
そのネタの中のエッセンスとして、ふくた師匠がこうた師匠の着てらっしゃる方の部分を噛むという、エキセントリックなくだりがあったので…どうしてもその“肩を噛む”ところに印象が行きがちなんですが、実はそこは一つの要素でしかなかったのです。
そんな“春風こうた・ふくた”のこうた師匠がお亡くなりになられました。
葬儀に出席させて頂いたんですが、いつもお通夜や葬儀に出る度感じるのです…人は亡くなってしまったらそれで終わりだし、人生は実に儚く終わってしまうものだと。
しかしながら遺された者は、その後も生きて行かなければならない。
こと漫才師というのは因果な商売で、いくら売れていても、いくら面白くても…1人が死んでしまったら、その時点でその漫才師の歴史は強制終了となってしまうのです。
遺されたのはふくた師匠。
ふくた師匠には“漫才”以外の大きな武器がありました。
それは…ふくた師匠ご自身が体験した“霊感ばなし”。
正直言いますと、私自身は“霊感”とか“心霊体験”などは全くない人間なんですが、それとは別にふくた師匠が話す“霊界ばなし”はどれもとても興味深く、(ギャグとかそういうニュアンスではない)面白い話が沢山あるのです。
私はふくた師匠に進言しました。
この話はとても面白いし、生きていく上で大切な“学び”になる要素が沢山籠められているし、今後のお一人での活動で是非基軸にして欲しいし、するべきだと思うと。
私のような若造が生意気を承知での提案だったんですが、ふくた師匠はその生意気な提言をにこやかな表情で受け留めて下さいました。
そして、そのような思いは私1人のものではなかったのです
。
2023年10月13日