ナンセンスの岸野師匠は2022年4月に86歳で、その生涯を終えられました。
晩年に伝え聞いた話ですが…以前、浅草東洋館に歌謡コーラスグループ・純烈さんがゲストにいらっしゃった時、岸野師匠も出番が一緒だったことがあるそうです。
その日の岸野師匠、純烈さんのファンで超満員だったことも手伝い、まさに嘘偽りのない大爆笑だったそうです。
そしたらテンション上がっちゃって…持ち時間になっても終わらず、結果若手の人がステージ上に出て行って半ば強制的に終わらされた、みたいなことがあったそうです♪
この話を聞いて、私は岸野師匠が…これは愛を籠めて“チャーミングだなぁ”とほっこりした気持ちにさせられました♪
とても頭の良い方で物事もロジカルに考えられる印象のある(…だからこそ私のご提案をお断りになられた)一方で、結構感情豊かなところのある方で…そんなところもとても人間らしくて好きでした。
それはともかく、例え断られたとしても…思い残すことなく、ご相談して本当に良かったと思っています。
勿論、こいる師匠のように一度ならず二度、三度とこちらの要望にお応え頂けるような流れがベストでがありますが、やっぱり今思い返しても〔相談して良かった〕と思っています。
相談せずに〔相談すれば良かった〕という思いを抱えたままで居ても、良いことは何もないと思っています。
断られたらスッキリ諦めつくし、次に動き出せるし。そこから新たな可能性を探ることが出来る。
どうしても叶えたければ粘れば良いと思うし…私自身で言うなら先方から一度“ダメ”と言われたら、それでもと粘るようなことはしませんが、その粘りも“断られた”からこそ生まれた新たなアプローチ。
“当たって砕けろ”ということわざがありますが、砕けるなんてことそうそうない訳ですから…結局〔断られたらどうしよう〕という、意外にお相手の心象以上に自分自身が傷つくことを恐れているという側面もあるんじゃないかと思います。
そんなの癒えますから。
若いうちはとにかく迷ったらGO!否、迷わず!で居て欲しいな、と思っています。