こいる師匠と過ごしたひと時は、私の中でとても大きな出来事となりました。
決して話し掛け易い方ではないし、それは年齢、芸歴に加え普段の雰囲気も、加えて出会った当初の出来事が決定打となって…とにかく気軽に話し掛けられる方ではありませんでした。
でもそれは実はこちらが勝手に作ったハードルでしかなくて、単に思い込みでしかなかったのです。
ご馳走になり、最寄駅からの道すがら…〔誘って貰えて良かったなぁ〕〔行って良かったなぁ〕〔色々勉強になったなぁ〕〔楽しかったなぁ〕〔また行けたらイーなぁ〕…次々湧き出るポジティブな感情。
その全ては私が「すいません、ちょっと予定があって…」と理由をつけてお断りしていたら、完全に味わえなかった感情でした。
コチラの勝手な思い込みで“怖そう”“面倒臭そう”“行かなくてもイーや”となってリミットを掛けることは、実はとても貴重なひと時をみすみす逃してしまっていることになるのです。
あらぬ先入観は自らの可能性を狭めてしまっているんですよね。
私はこの日のこいる師匠とのひと時を境に…目上の方々との関わりに対してとても前向きになりました。
この当時、私はちょうどテレビのお仕事を多く頂いていた時期で…遅すぎるタイミングではありましたが、大きな気づきを得ることが出来たのです。
確かに仲間内や後輩とのひと時も楽しいと思います。
否定するつもりはないし、あっても良いとも思います。
ただ自らの世界を広げようとするなら、それはむしろ普段接点のない方、芸事の中で言うなら諸先輩方や違うジャンルの方々の方が得るものは絶対に大きい。
ちょっと抵抗を感じるかもしれないけど…ぶっちゃけると“慣れ”。
今、リモートなんかもあって、人と人が対面で接する機会はどんどん減る方向に向かっていってますが…私はここでは(時代には逆行するかもしれませんが)敢えて会って、語らって、そして関係性を育むことの大切さをお勧めしたいと思う。
そこで立場の差を超えて、共有することを楽しめる人を見つけられたならば、それは末永い財産となる筈です。
2023年08月05日