挨拶のルーティンだけではありません。
出番が終わり、時間がある時は…トリに出られている師匠の舞台を袖で見学。
出番が終わったら緞帳が締まる訳ですが、緞帳が締まり、トリに出られている師匠がお客さんに挨拶をしている中…袖に居る芸人は声を揃えて「ありがとう~ございましたぁ~!」と大きな声で復唱する慣例があります。
この「ありがとう~ございましたぁ~!」の慣例も当時の私は凄い苦手でした。
根本団体行動が苦手っていうこともあるんですが…何だか恥ずかしいというか、全てにおいて従順であることに居心地の悪さを感じていたというか…当時、私33歳ですよ、イー歳して悪ぶっちゃって…本当に恥ずかしい話ですよ。
師匠によっては出番が終わったら、その場に居る若手に声を掛けて打ち上げに連れて行ってくれる方もいらっしゃいました。
本当によく連れて行って貰ったのは…おぼん・こぼん師匠。
その後に某番組で不仲だなんだって色々話題になったのが噓のように、当時のおぼん・こぼん師匠は仲が良くて…舞台上と同じくおぼん師匠が突っ走り、そのこぼん師匠に乗ったり突っ込んだり。
まさに“24時間芸人”といった感じのおぼん・こぼん師匠のことが大好きで…若手の頃、最も心を開いていた師匠だと言って良い存在でした!
ある時のこと。
今はもうなくなってしまったんですが、東洋館と浅草寺の中間位のところに“ねのや”という居酒屋さんがあって、いつもの通りおぼん・こぼん師匠が先陣を切って若手が5~6人居ただろうか…あと師匠方も何人かいらっしゃって、総勢10人超の大所帯で大盛り上がりの大宴会となりました。
おぼん・こぼん師匠に対してすっかり心を開いていた私は、〔ここは芸人としての腕試しだ!〕とばかりにおぼん師匠、こぼん師匠に突っ込んだり!
他の若手や師匠方も同じく盛り上がっていたところで…その空気に一気に水を差す出来事があったのです。
2023年07月10日