8月18日になりました(^^)
PICTURE:SPECIAL THANKS マルベル堂
演芸場で出番を頂く度…楽屋に入った時、出番前、出番終わり、そして劇場を出る時と4度、師匠方や先輩方のいらっしゃる楽屋に挨拶に回るのが父ちゃんが漫才協団(現漫才協会)に入った頃の若手芸人の礼儀でした。
父ちゃんは今でもこのルーティンを続けています。
当初は正直〔面倒だな〕とか思っていたんですが…それも少しずつ諸先輩方と仲良くさせて貰えるようになって来ると、徐々に軽くイジって頂いたり、楽屋コントが始まったり、徐々に距離が縮まって行くに連れて負担に感じないようになりました。
思えばどうしようもないですよね…楽屋にご挨拶に回るだけのことを〔面倒臭い〕とか思ってしまうなんて。
人間負担に思うことを半ば強いられる形で向き合うから〔頑張る〕というメンタリティーに陥ってしまうんですよね。。。
そして、テレビのお仕事を頂く様になって…ご一緒する方との“距離感を縮める”この楽屋周りでの挨拶を通したやりとりが如何に大切かがよく分かるようになりました。
父ちゃんは以前、楽屋にご挨拶に伺う際、必ず添える一言がありました。
「テレビが何ぶん不慣れなので、もし失礼なことを言ってしまったら申し訳ありません」と。
これは打算的に考えてではなく、本心での一言でした。
当時身を置いていた事務所にはテレビの振る舞いや嗜みを教えてくれるような先輩は居ませんでした。
勿論人として失礼なことはやらないように気を配りながら…一方で、やっとつかんだチャンス、少しでもインパクトを残さなければ次が無いかもしれない、そんなプレッシャーを1人勝手に感じながら毎回の収録に臨んでいた父ちゃん。
時に失礼に当たることをやってしまっていたように思います。
出ては反省、出ては反省の繰り返し。
自分にないのに無理して勝負しようとしていたから…それはうまく行かなくて当然ですよね。
そんなサイクルの中で、父ちゃんは自然と予防線というか、見方によっては“言い訳”ともとれるような一言を添えるようになってしまっていました。
ただ…それは決して悪いことではなかったんじゃないか、とも思っています。
この一言すらなく、何だったら事前の挨拶さえなかったとしたら…お相手である諸先輩方も心情たるや言葉にするまでもない話。
そう言えば…ある大御所の方から逆に身近に接して頂いたことで、とても助かったことがありました。。。