3月13日になりました。
2011年3月11日、その日の夜はテレビにかじりつきました。
何処も伝えられる内容は同じ、同じ日本の、東北地方をはじめとした東日本の各地が未曽有の大災害により甚大な被害を受けているのです。
そして時折余震により家が軋む。
本当に不気味な夜を過ごしました、しかしながらそれは東北の比じゃないことは言うまでもない。
地震に加え、津波による被害がより事態を深刻にしていました。。。
翌日。
どんな状況であれ、朝は来る。
翌日3月12日(土)は営業がありました。
確か茨城の方だったと思うのですが、事前に中止の連絡はなく、どんな状況であれ中止の連絡がないのであれば仕事に向かうのは当たり前の話。
関東近郊での会館ライブ(テレビに出ている芸人が複数組出演するお笑いライブ)の場合、その殆どは新宿で集合して、皆でバスに乗り現地に向かいます。
故にその日も新宿に向かわなければならないのですが…何と電車も止まっている。
車も持っていなかったから、新宿に行く手段は…タクシーしか残されていなかった。
その時点で皆が考えることは同じ。
タクシーも中々見つからない状況だったんですが、私は何と当時住んでいたマンションの目の前にタクシー会社があって、直接行って何とか新宿までタクシーで行けることになりました。
車中、外を眺めると…帰宅なのか出社なのか分からない、お勤めの方が歩いている姿をそこかしこで見掛けました。
皆、交通手段が閉ざされて、致し方なく歩いて移動していたのである。
私はどうにか集合時間に新宿に到着することが出来ました。
若手芸人さんは大概中野や杉並といったところに住んでいる人が多く、新宿に出ることはそんなに大変じゃないんですが…私のように足立区のような少し都心から離れている人は、こういう状況になるともろに影響を受けてしまいます。
実際その日も横浜から向かっている芸人さんが居て、その人は渋滞にも巻き込まれてしまい、完全に身動き取れない状況にハマっているそうで…新宿に到着するのはまだ先になりそうとのこと。
一方、イベンターさんはせわしなく何処かと電話をしていて、バスもまだ発車する様子は無し。
バスで待機している芸人たちは口々に…
「これさすがに中止でしょ?」
「こんな状況でお客さん笑わないでしょ?」
「ていうかそもそも行ってもお客さん来ないでしょ?」
…てな調子で芸人たちは一様に〔これは中止にすべきでしょ?〕という気持ちを抱えながら…ただただ待つしかなかった。
そして出発予定時刻から1時間程経った頃…イベントが中止になった旨が伝えられました。