11月17日になりました♪
NHKの夕方の人気番組だった『ゆうどきネットワーク』。
私みたいなしがない芸人に《木曽さんちゅうの駅弁が食べた~い!》という、まさかの冠コーナーを持たせて下さった勇気ある番組。
2011年3月11日に発生した東日本大震災は、三陸鉄道の久慈駅から宮古駅の路線を旅するロケの直後。
ずっと明るく楽しく朗らかなロケを続けて来た中で、初めて(…これは芸人になってから)となる、大震災直後の“非常にナーバスな内容”のロケ。
久慈駅の名物駅弁『うに弁当』を作る、工藤クニエさんの元を再訪。
そこで聞かされたのは…震災を受けて直面した厳しい状況の数々。
三陸鉄道を久慈から南に下り、田老駅に住むご友人と連絡が取れないこと。
地元産にこだわってきたウニが採れなくなり、『うに弁当』の存続の危機に立たされていること。
これから『うに弁当』を作り続けて行くべきか悩んでいること。
…私はもう、ひたすら話を聞くしかありませんでした。。。
お店でのロケを終え、クニエさんと被災地を見て回ることになりました。
三陸鉄道自体は所々線路が寸断され、普通の区間はロケ車に乗り換える。
クニエさんは大変な時期なのに我々に同行して下さいまして、その間も気丈に振る舞って下さいました。
そして到着した田老駅。
クニエさんが連絡のとれないご友人の話をされるのを聞き…私はもう涙が止まりませんでした。。。
他にもこんなことがありました。
岸壁から見た海沿いの景色。
そこには目を疑う光景がありました。
巨大な防波堤が…恐らく津波で真っ二つになっていました。
撮影部隊を前にその模様をリポートしておりますと…
「おいっ!何やってんだ!!」
…と男性の怒号が。
我々はその男性の所有する土地に入って勝手に撮影をしていたのでした。
我々は直ぐに謝罪し、その場を離れました。
その場所は地震により大きな被害を受けており、我々もつい立ち入ってしまったのでした。
改めて気付かされました、被災された方にはそれぞれの日常があり、その日常が地震によってメチャメチャに壊されてしまったことを。
そしてそれは時に見る影もない程にメチャメチャになり、外部から来た人間からはその面影すら感じとることが出来ない程であることを。。。
「頑張って下さい」という一言は、ことの深部を理解出来ていない人間から発せられると…かえってマイナスになってしまうことがこの時少しながら理解できたように思います。。。
【続く】