こんにちは!
帝国劇場でファーストキスがしたい♪
素敵な舞台女優を目指して修行中の音大生、吉村南美です。
私はミュージカル女優・舞台女優を目指す身として
皆さんに舞台の魅力をもっともっとお伝えしたい!色んな人に舞台へ興味を持って欲しい!と思い、
『舞台』をテーマにこちらのブログで記事を書いています。
前回の記事はこちらからどうぞ♪
今回は6月11日の授賞式を目前に控えた「トニー賞」をテーマに書いていきたいと思います!
◼︎演劇における最高峰の賞、トニー賞
まず始めに、そもそも「トニー賞とは?」ということについてお話ししたいと思います。
トニー賞とはアメリカの演劇における最高峰の賞で、トニー賞を受賞した作品・俳優・脚本家や作曲家たちは名誉と人気を手に入れることができます。
映画でのアカデミー賞、音楽であればグラミー賞のような存在です!
毎年この時期になると、一体どの作品がトニー賞を受賞するのか、全世界の舞台関係者と舞台ファンが注目しています。
トニー賞が始まったのは1947年。
正式名称はアメリカン・シアター・ウィングの共同設立者アントワネット・ペリーの名前に由来するアントワネット・ペリー賞で、トニーはアントワネットの短縮系です。
2018年で72回目を迎えたトニー賞授賞式は、ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールにて現地の6月10日に行われます。
日本では毎年wowowが生中継や、字幕付きの放送を行なっています。
トニー賞の選考対象となるのは、エントリー期間中にニューヨーク・ブロードウェイで公演が開始された作品。
ブロードウェイ関係者700人の投票によって、受賞が決まります。
◼︎授賞式なのに、まるでショー!
トニー賞授賞式で面白いのが、授賞式の中でミュージカルのパフォーマンスが行われるところ!
オープニングアクトから始まり、各部門にノミネートされている中から選ばれたミュージカルが、会場で一曲パフォーマンスを行います。
こちらは第72回トニー賞授賞式の際の、ミュージカル「アラジン」より「friend like me」
普段上演している舞台さながらの豪華さでやってくれるので、見応え抜群です。
授賞式でありながら「ショー」でもある。
それがトニー賞の素晴らしいところの一つなんです!
司会の方も毎年ユーモアたっぷりで面白いです。
こちらは2016年に司会を務めたアメリカで絶大な人気をほこるコメディアン、ジェームズ・コーデンのオープニング!
ハミルトンから始まって、大量のミュージカルのパロディが詰め込まれていてとても楽しいです笑
そして今年の司会はサラ・バレリスとジュシュ・グローバン。
サラ・バレリスは2016年、トニー賞4部門にノミネートされたミュージカル『ウエイトレス』の作詞作曲・主演を務め、今年もミュージカル『スポンジボブ』のオリジナル楽曲賞にノミネートされています。
ジュシュ・グローバンは昨年ミュージカル『ザ・グレート・コメット』の主演を務め、主演男優賞を受賞しました。
この2人が一体どんなオープニングアクトを見せてくれるのか、注目が集まります!
ちなみに会場の前方の席は関係者で埋まっているのですが、後方は一般向けにも発売されています。
ただ一番安い席でも4万を超える上に超激戦...。
いつか会場で生で観てみたいです。
そしていつか、関係者席に座ってみたいです!
◼︎トニー賞の影響力
トニー賞は、ミュージカル部門、リバイバルミュージカル部門(過去のミュージカル作品のリバイバル)、演劇部門と分かれています。
今回はそのミュージカル部門にフォーカスを当てて書いていきたいと思います!
2017年のトニー賞ミュージカル部門では「Dear Evan Hansen(ディア・エヴァン・ハンセン」がミュージカル作品賞を始めとした6部門を受賞しました。
「ララランド」「グレイテストショーマン」の作曲・作詞家であるベンジパセック&ジャスティンポールのコンビが曲を担当しました。
トニー賞を取ると、元々人気だった作品も更に人気が出てチケットは連日ソールドアウト、取れたとしてもめちゃくちゃ高い、みたいな状況になります。
逆に、トニー賞を何も受賞できなかった作品は授賞式直後に閉幕に追い込まれたりして...シビアですね。
2016年にミュージカル作品賞他、驚きの11部門を受賞したミュージカル「ハミルトン」は人気すぎて、当時は半年先まで全くチケットが取れないような状態でした!
2016年トニー賞での、痺れるくらいかっこいいYorktown
ラップスタイルを取り入れた斬新なミュージカルとして話題を呼んだハミルトンの曲を担当したのは、「モアナと伝説の海」もてがけたリン・マニュエル・ミランダ。
彼はこのハミルトンの作詞作曲に加え演出・脚本、さらには主演もやっちゃいました。上の動画でもハミルトン役を演じていますね!
さて、そんなミュージカル作品賞に今年ノミネートされている4作品をひとつずつ紹介していきたいと思います。
◼︎『Sponge bob square pants(スポンジボブ)』
まず一つ目の作品はスポンジボブ!
そう、みなさんご存知のあのスポンジボブの、ミュージカル版です!
アメリカで生まれ世界中で愛されているコメディテレビ「スポンジボブ」がミュージカル化されたこの作品、話題性も高くミュージカル作品賞の最有力候補なのでは?と思っています。
スポンジボブはミュージカル作品賞を始めとして、楽曲賞、主演男優賞など12部門ノミネートされています。
とってもポジティブで元気になれる作品ということで、子供から大人まで人気を集めています。
そして心躍る音楽も、楽曲提供がロックバンド「エアロスミス」のメンバーやデヴィッド・ボウイという豪華な面々で、そちらも注目を集めています!
キャラクターたちを演じるのはもちろん生身の役者さんですが、みなさんアニメのイメージのままでキャスティングも高い評価を受けています。
特に主演男優賞にノミネートされているスポンジボブ役のイーサンは、声や動きがスポンジボブのイメージ通りでピッタリ!
更に動画を見ていただくとわかるように、衣装やセットがカラフルですごく豪華!
劇場そのものがアトラクションのような作りになっていて、とってもポップで可愛いです。
舞台演出を手掛けたのはトニー賞演劇衣装デザイン賞や装置デザイン賞で4度のトニー賞受賞歴をもつ、デイビット・ジン。
今回が5度目の受賞となるのでしょうか!?
○あらすじ
舞台は海底都市「ビキニタウン」。主人公のスポンジボブや海の生き物たちは楽しく平和な日常を過ごしている。
しかしある日、ビキニタウンに火山の噴火という危機がやってくる。
スポンジボブは親友とともに街を救おうとしますが上手くいかず...。
はたしてスポンジボブはビキニタウンを守ることができるのか!?
◼︎『Mean girls(ミーンガール)』
2つ目の作品は、ミーンガール!
2004年に公開された映画を舞台化。
アメリカのハイスクールで、アフリカからやってきたケイディとスクールカーストのトップに君臨するレジーナが恋のバトルを繰り広げるハイスクールコメディです。
作品賞に加え主演女優賞・脚本賞など、スポンジボブと同じく12部門ノミネート!この2作品が最多ノミネートとなっています。
物語的な主人公ポジションはケイディですが、ポスターなどで全面に押し出されているのはスクールカーストのトップに君臨する3人組「プラスティックス」。上の動画にある、スモークに包まれた登場シーンがめちゃくちゃ強そうです!
そしてプラスティックスのリーダーのブロンドガール、レジーナを演じるのは主演女優賞にノミネートされているテイラー・ルーダーマン。
女王として君臨している姿が大変に美しいです。
映画でもレジーナは好きなキャラクターなので、個人的には主演女優賞をとってほしい・・・!
曲はパワフルなものが多くて、聞いてて気持ちいいですね!
しっとりした曲も良くて、ケイディが失恋した時に歌う「what's wrong with me?(私に何が起こったの?)」が好きです。
ハイスクールものなので日本人もお好きな方多いと思うので、ぜひシアターオーブとかで来日公演してほしいですね!
○あらすじ
ずっとアフリカで暮らしてきた主人公・ケイディは、アメリカのシカゴ郊外の高校に入ることに。
学校に通ったことのないケイディはみんなに馴染めないでいたが、ジャニスとダミアンという二人と友達になる。
2人から学校のトップにいる3人組「プラスティックス」について教わり、プラスティックスにいじめられた過去をもつジャニスから3人組の仲間になって弱みを握ってきてほしいとお願いさるが、悩むケイディ。
ある日レジーナの元カレのアーロンに恋をしますがレジーナにばれ、レジーナは協力するフリをしながらアーロンとよりを戻してしまった!
傷ついたケイディは、ジャニスのお願いを受けレジーナに復讐することを決める。
◼︎『The Band's Visit(迷子の警察音楽隊)』
3つ目は「迷子の警察音楽隊」!
2007年に公開されたイスラエル映画が原作のミュージカルで、昨年オフ・ブロードウェイで上演された作品です。
オフブロードウェイ公演での好評を経て、今年ブロードウェイで上演されました。
ミュージカル作品賞の他、主演男優賞・主演女優賞、助演男優賞など11部門にノミネートされています。
この作品大きな特徴として挙げられるのが、イスラエルが舞台なので曲が中東音楽ということ。
そこが他のミュージカルとは一味違って面白いですね!
そしてもうひとつが、音楽隊の隊員が舞台上で実際に演奏をするところです。
ミュージカル「スクールオブロック」では子供たちがキレキレのロックの生演奏を聴かせてくれましたが、こちらは音楽隊の皆さんが美しい中東音楽を奏で異国の地へと連れて行ってくれるのです。
この作品のことはノミネートされるまで全く知らなかったのですが、調べれば調べるほど気になります・・・!
イスラエル人とエジプト人が音楽を通し少しづつ打ち解けていく様子に心が温まるミュージカルということで、サイトなどを見ていて観客の方からの評価がとても高いなと思いました。
トニー賞でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、一番楽しみかもしれないです!
また、舞台上に360度カメラを設置したパフォーマンスの面白い映像もあげていますので、こちらもぜひ!
まずは原作の映画を見てみようかなあ。
○あらすじ
舞台は1990年代の中東。
文化交流の一環としてイスラエルにやって来た、エジプトのアレキサンドリア警察音楽隊。しかしなぜか空港に迎えが来ていない。
仕方ないのでバスに乗ったところ、バスの行き先を本来の目的地とよく似た名前の場所と間違え、何と砂漠の街へ着いてしまった!
この街へ来たことをきっかけとしてエジプト人とイスラエル人、敵対する両国民が音楽を通じて交流を深めていく。
◼︎『Frozen(アナと雪の女王)』
最後に紹介するのは、アナと雪の女王!
大ヒットディズニーミュージカル映画の『アナと雪の女王』が待望の舞台化!
Congratulations to this year’s nominees for Best Musical: @TheBandsVisit, @FrozenBroadway, @MeanGirlsBway, and @SpongeBobBway. #TonyAwards2018 #ThisIsBroadway pic.twitter.com/hGKIYKvWHz
— The Tony Awards (@TheTonyAwards) May 1, 2018