最近のメディアでは
涙を見る機会が増えています
それは
感激や感動の涙であったり
選手人生からの引退表明の涙であったり
謝罪の涙であったり
涙の種類にも
千差万別の物語が存在しているのです
★★★★★★
人は何故泣くのでしょうか
それは、繊細な心が存在するから
親や兄弟姉妹、親友の死にも
涙は自然と流れます
人前で泣かないからと言って
非情な人物とは限りません
誰の目にも触れない所で
一粒だけでも
涙は流れ落ちるものです
私たちは
涙を見るのが
笑顔を見ることよりも好きな様です
笑顔の記者会見よりも
目を赤くして
涙を零した瞬間の方が
カメラのフラッシュが焚かれることから
人の興味は、涙にあるのだと言えるでしょう
★★★★★★
涙は心の汗
そう表現されます
すなわち
心の存在を確かなものにしているもの
人を、人たらしめていることは
涙の瞬間にあると言えるでしょう
人は、画面に映る人物を
全うな人間であると信じたいのだと思います
そして
涙を流せる
弱い部分を持つという安心感を抱きたいのでしょう
昔の躾では
『泣くな』と教え込まれます
それは
涙=弱さという図式です
泣いてばかりでは
確かにいけません
泣けば、誰かが慰めてくれます
それを待つようになれば
強さを持つ瞬間を永遠に失いかねません
★★★★★★★
武士道では侍の世界では
涙は良く思われません
人前で泣くことを
とても恥ているのです
強さこそ
武士の象徴であるからです
しかし
武士は極めて人間的な存在です
己の信頼している主君の死に
追い腹という
後追いの切腹をしたという話も残っています
涙を見せず
背中で泣く
こういった泣き方もあるのです
★★★★★★
謝罪の涙を見せた一人の男性タレント
己の行為を恥じて
後悔して
逃げたかったでしょうが
それでも記者の前で会見を開きました
似たような行為を働いたのに
記者会見を開かないタレントが多々いる中で
記者会見を開き
矢面に立った勇気は讃えられるべきと思います
これから苦難の道が彼の前に立ち塞がるという論調が目立ちますが
武士道教育の上では
彼の禊(みそぎ)と精神的な治療はほぼ済んでいると考えます
それは
己の恥を曝け出したからです
このあとは
彼の善性を伸ばすだけです
人前に出て
彼の善なる部分を広く知って貰うことこそが
彼の本当のリハビリに役立つのです
周囲が、彼を病気だと言い続けなければ
彼の再起は目前と言えるでしょう
悪口、陰口に打ち克つ精神は
己の善性を信じる味方の声しかありません
孤独は、猛毒でしかないのですから
★★★★★★
自分の仲間の謝罪を
残りのメンバーで記者会見しました
そのときに
件の男性タレントを厳しい口調で断罪したメンバーがいます
あなたは、病気なんだ
崖っぷちではなく、崖の下にいるのだ
兄と慕っていたからこそ
口調に容赦がありませんでした
しかし
彼の流す涙が一番美しかったです
★★★★★★
自分の為に涙を流してくれる存在を見つけること
自分の死に水を取ってくれる存在を見つけること
その為の一生でも、良いのではないでしょうか
件の男性タレントが
このまま消えないで
必ず再起すると信じています
★★★★★★
課せられた天命を全うし
更に精進を重ね
世に蔓延る悪運、厄災を叩き斬ります
人生は決してあなたを裏切りません。
あなたを待つ縁が必ずあります。
この文章を読んで下さったあなたの人生に、幸多きあらんことを。