MØ(ムー、と読みます)というアーティストのMVが、過去の「何か」を呼び起こす「映像」だった(僕にとって)。
動画がかつて「ビデオ」と呼ばれていた時代に、その「ビデオ」というものに対して「偏愛」を抱いた、不穏な映像がありました!
…な、
【川村ケンスケの「音楽ビデオってほんとに素晴らしいですね」】
MØ(ムー、と読みます)は、こんなひと。
デンマークのシンガーですね。
その「When I Was Young」のMV、仕上がりがいかにも「ビデオ!」…この場合「VHS仕立て」と言っても良いでしょうが…な風合い。
「私が若かった頃」というタイトルなので、いまの「デジタルな感じのキレイな映像」ではないものにした、という、至極簡単な理由で作られた気がしますが…(涙・笑)。
見てみましょう!
https://www.youtube.com/watch?v=QlPzqCqCpNE&feature=player_embedded
2017/10/26公開。
483,590回再生@2017/11/17
「ビデオの巻き戻し(VHSのことね)」とかが見て取れるので、そういう素材を実際に「VHS」で作って、デジタル的に完成に持って行ったのだろうとおもいます。
かつてわれわれも…
デジタル
(といっても、いまのように「データ」ではなく、デジタル収録のビデオテープでの収録・編集のことですが)
でキレイに作った「音楽ビデオ…そのころはPVと言ってましたが」を、VHSテープに「ダビング(この言葉も『死語』か!)」して、その「VHS画質」の映像を、元の「きれいな映像」に「所々挟み込んだり」「うっすら重ねたり」「全部『VHS画質』にしたり」して、楽しんで(笑)ました。
そんなことそ思い出す、このMØのMVでしたが。
そうそう、この「VHS画質」から思い出す!という、本日のメインご紹介映像は、これなのです。
デヴィッド・クローネンバーグの怪作「ヴィデオドローム」(1982年のカナダ映画)。
音楽的な見地から言えば、ブロンディのボーカル、デボラ・ハリーが出ていることで、有名な映画。
クローネンバーグに関しては、こちらから。
ブロンディは、こちらから。
「ヴィデオ」(あえて「ヴ」と書きますが)の世界と現実界が「混濁」してくるさま、は、例えば、「ゲームの世界」と「現実界」、「SNSの世界」と「現実界」の差がなくなってしまうような感覚、を、先取り
(というか、これは、メディアと人間の関係性を考える上での、永遠の問題でありテーマであろうかと思います)
したような、内容なのです。
途中、その「ヴィデオ」の世界で登場する、ブロンディのボーカル、デボラ・ハリーの妖艶さが、むむむ、たまらん、という感じで。
「ヴィデオドローム」と言えば、みんな(誰だよ)が知っている「唇のアップが写っているブラウン管(死語)」が膨らんできて、それを見ている主人公の顔を覆うシーン
(上記紹介映像のサムネールになっているフレームが、その「直前」のシーンですね)
が、衝撃的だった!
なにしろ、わたくし映像大好きkkが通っていた大学
(芸術系でもなんでもないですが)
では、この「ヴィデオドローム」を授業で取り上げ、
「メディア」と「拡張現実」について語るという
(1985年のことでした)、
当時はなんのことやら、なことも、おきていたくらい、カルトな(!)人気を誇る映画でした。
…からの!
「裸のランチ」(1991年)。もちろん監督は、そのクローネンバーグ。
映像化不可能といわれた、ウィリアム・バロウズの同名小説の映画化。
たしかに、このクローネンバーグ版でも、映像化にはなっていないのかも。
この「裸のランチ」の Wikipedia 内、「ストーリー」の項目が面白くて…
本作には明確なあらすじは無く、非線形な物語であるが、それは作家としてバロウズの意図するところのようである。本書中のいくつかのイベントについては要約できる。
(引用そのまま)
…まあ、ストーリーがない(笑)と。ならば、この項目、いらねえな!(カミナリ風に)
ストーリーがないと、要約して伝えられない…つまりは、見るしかない!っていうことで、これぞ「映像の本質的意義!」と言えることでしょう(皮肉)。
そんなこんなで、MØに戻りますが…
この映像もよかったよ!
お口直しに(笑)どうぞ!
https://www.youtube.com/watch?v=eU3hNCHpf5c
という、やや不穏方面に傾いた今日の…
See Your Music!
でした。
【川村ケンスケの「音楽ビデオってほんとに素晴らしいですね」】
なお、兄弟ブログである【おすすめ音楽ビデオ!】で紹介したMVや映像は、プレイリストになっています。
下のリンクがそれです。
最新回から第51回で紹介した、全874本が観れます!
(そんなに見れないって…)
このブログで紹介した映像も、当然見れるので…いちどぜひ!
ね、どうでしょう、BRUTUSさん…サウンドアンドレコーディングマガジンさん…ベストヒットUSAさん…
こんな視点のブログ、いいですよね?(自画自賛)
最近は…こういう風に、いろんな「観点」から、音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオを紹介していく「テレビ番組」とか、もうないしね!と思い。
かつて、テレ朝系でやってたときのMTVの1時間番組は、そんな感じで、「あー、この音楽ビデオを見たらいいのか!」って、一つの基準になってたなあ、と、思い出しました。
そんな気分で、毎回この
【川村ケンスケの「音楽ビデオってほんとに素晴らしいですね」】
を書いています。語り口の声は小林克也さんをイメージしてますが…。
このブログが、新しい音楽ビデオ・映像の発見の場になれば!と、思っていますー。
最後は、映像関連のブログもしくは番組らしく…
淀川さん調で…
「では、またお会いしましょ。さよなら、さよなら、さよなら…!」
(淀川さん、いいなあ…)
で、ついでに、わたくし川村ケンスケ a.k.a.映像大好きkkの「音楽ビデオ/映像論」を読みたい方は…
こちらもぜひどうぞ!
今日のブログが、数日早く読めてたり、違う話題が触れられてたり、しています。
この「映像大好きkk a.k.a. 川村ケンスケ」は、こういうブログを書くことが専門ではなく、実は、いろんな種類の映像の仕事をしております。
それらの映像を、プレイリストにしてみました。
お茶のお供に、ぜひどうぞ。
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インディーズ音楽の「映像」を専門に「公開」「制作」しています。
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