MVとは…思考的・映像的挑戦の歴史!であるべき…
…ま、簡単に言うと、
「やったことないことをできるだけやろう」という…
という視点から、
今日は(も!)環ROYのMVと、FLOWER FLOWER 新作MV、そして、自作からは山崎まさよしのMVを取り上げて『自作における『挑戦』」を語る、
【川村ケンスケの「音楽ビデオってほんとに素晴らしいですね」】です。
まずは、
環ROYの新作音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ!「On&On」です。またも、「グッド・サムネイル!」
…グッド・サムネイル!とは…
この日のこの記事をお読みください…
サムネイルで、見るべき映像を選んでも良い!
と、主張を続けてまいりました。
この環ROYの「On&On」は、その基準に、わたくし的にはバッチリマッチ!
サムネイルが、
すでに「アート」なムードと、さらには「音」を聞きたくさせる「雰囲気」を持っているではないですか!
しかも、シンプルに「投影」モノ(プロジェクション・マッピングとかなんとか、な、スカしてない「表現・演出」が、いい!)で、
しかも、ワンカット!
これぞ「映像での挑戦」「フロンティアを目指すアティテュード」なのではないでしょうか?
いい音楽ビデオの条件を、完全に満たしてます!
この「シンプルにしてしまう」ということは、まだまだ今の時代、なかなか思いきれることではなく…やはり「挑戦」なのです。
例えば、最近公開されたMVで、これがあります。
めちゃくちゃかっこよくて。クール!なので、大好きになりました…
YUIのいるバンド、FLOWER FLOWER の新作で、「マネキン」!
グッド・サムネイル!
いいよね!
で、
もうちょっと要素が少なくても、十分伝わるなあ、と、すこーしだけ残念に思った次第。
ダンスの要素はない、とか、の内容整理。
いろいろ絵が変わることが、やや「保守的」(挑戦ではない、ということになりますね)に思えるので…
このMV、アーティストが、大好き!だからこそ、思ったことでしたー。
あ、わたくし、YUI といえば、このMVを作りました。
それはさておき。
例えば、
以前このブログで取り上げた…
Arcade Fireの「Creature Comfort」…
上記の FLOWER FLOWER と似たムードと方向性…「光」をテーマに持っていますが、それをワンカットでやりきるという、圧倒的な「映像的意思」が見て取れて、
それが、バンド的な、ロック的な、魅力になっていると思います。
ハナシはもどって…
環ROY、過去にも、このブログでは取り上げており…
いつもいつも、彼の映像はめちゃくちゃいいんですよ!
ぜひ、ご覧くださいね。
ということで、続いて、わたくしの自作から「挑戦」と「思索」の歴史を。
今回は、山崎まさよし をテーマ で。
山崎まさよし「未完成」のMVを。
このMVの「挑戦ポイント」は、
山崎まさよしが、サラリーマンに扮して、ペンギンを抱いている!
…ということではなく…(笑)
映像における「『前景』と『背景』」の問題を考え直した、ということなのです。
なんじゃそれは。
つまり、
★(音楽ビデオ、にも限りませんが、通常)撮影をする際には、「被写体」がいて、その「背後」に「背景」がある
…わけです。当たり前のハナシを書いてます!
その「被写体」を「前景」と呼んでみて、
★「前景」が「背景」と入れ替わることはあるのか?
という「問い」を立ててみたのでした。
なんじゃそれは。
いつも、MVを作る際に、
「ねえー、どんな場所で撮影するのー?」っていう質問が多いわけで(笑)
「どんな場所」という言葉には「どんな背景」という内容が、かならず含まれていますよね。
その「背景」問題を「無視できる」方法論が、いわゆる「白バック」だったり「黒バック」だったり、という…つまり、撮影の「背景」に「存在や意味」を感じさせないやりかた、になるわけです。
でもね、
いつもその「スカし方」では、つまらない…
なにか、違う「スカし方」はないのか!
と、自問自答した時に、
先述の…
★「前景」が「背景」と入れ替わることはあるのか?
というところに、思い至り、
よし、ここに挑戦してみよう!
となって、作ったのがこの「未完成」MVだったのでした。
◆イントロは、
美術館の一室かギャラリーにて、山崎まさよし写真展開催、というテイで。
額縁に、山崎まさよしの写真がならぶ。
◆ここでは、
「背景」が、美術館・ギャラリーで、「前景」は、山崎まさよしが出てきたら「被写体=すなわち前景」になります
(実際、1:22から、山崎まさよし本人が、この「背景」の「前」に現れ、「前景=被写体」となるのですが)。
◆イントロが終わって、歌が入るところから、
その「背景の一部」である額縁に「外の風景」と思われるものが「抜けて見えて」くる。
歌の最中、その「額縁に抜けたと思われる風景」の中に、本来なら「前景=被写体」となる山崎まさよし本人が現れる…。
「背景」のさらに向こうに「前景」となるべき「被写体」が現れる、という仕組みです。「背景」と「前景」の関係が、すこし「ねじれ」始めます。
◆さらに、1:11からは、その額縁の写真の山崎まさよしが歌います。
ここで、さらに「ねじれ」ますね。「背景」の写真が「前景=被写体」になってくる、ということです。
で、さらに演出的にいうと、
「背景」の「額縁」の向こうに見えている「風景と、本来なら『前景』となるべき『被写体』の山崎まさよし」は、
いわゆる「合成」ではないのです。
実際に、「背景であるべき『壁』と『額縁』」を、外に持ち出して」、本来「前景=被写体」である山崎まさよしを、「背景のさらに背景」にしてしまったのでした。
合成なら楽なのに、そんな手間を!笑
…ここまでくると、「背景」と「前景」と「背景のさらに背景」…という「関係」が、「ねじれにねじれて」いきます。
このように「モノとモノの関係性」を問い直す、というのが、実はアート!ではないのか!と、思うわけで。だから、このMVに対する答えは、いま、語り尽くした、という感じです(笑)。
この曲「What is Art?」というタイトルそのものが、その「問い」が「アート」だ、という論理なのでしょうね。
で、
山崎まさよしの「未完成」、
◆ずーっとその「関係性のねじれ」を表現し続けたあと、4:04くらいからは、山崎まさよし扮するサラリーマンが、その「アート」の中に入ります。
このアートなシーン、好きなんだなあ。
ま、ここから先が、このMVのメインのシーンなのですが…涙&笑。
そこから先が見どころかな。
…という、思索の裏話は、今回初めて公開!
こんなふうに、「思索」&「挑戦」の日々が続いていた、そしていまも、続いているのでした。
そんなふうに、See Your Music!してみても面白いのでは。
でした。
【川村ケンスケの「音楽ビデオってほんとに素晴らしいですね」】
ね、どうでしょう、
BRUTUSさん…
(BRUTUS最新刊)
サンレコさん…
(サンレコ最新刊)
ベストヒットUSAさん…
こんな視点のブログ、いいですよね?(自画自賛)
最近は…
こういう風に、いろんな「観点」から、音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオを紹介していく「テレビ番組」とか、もうないしね!と思い。
かつて、テレ朝系でやってたときのMTVの1時間番組は、そんな感じで、「あー、この音楽ビデオを見たらいいのか!」って、一つの基準になってたなあ、と、思い出しました。
そんな気分で、毎回この【川村ケンスケの「音楽ビデオってほんとに素晴らしいですね」】を書いています。語り口の声は小林克也さんをイメージしてますが…。
このブログが、新しい音楽ビデオ・映像の発見の場になれば!と、思っていますー。
最後は、映像関連のブログもしくは番組らしく…
淀川さん調で…
「では、またお会いしましょ。さよなら、さよなら、さよなら…!」
(淀川さん、いいなあ…)
で、
ついでに、わたくし川村ケンスケ a.k.a.映像大好きkkの「音楽ビデオ/映像論」を読みたい方は…
こちらもぜひどうぞ!
今日のブログが1日早く読めてたり、違う話題が触れられてたり、しています。
この「映像大好きkk a.k.a. 川村ケンスケ」は、こういうブログを書くことが専門ではなく、実は、いろんな種類の映像の仕事をしております。
それらの映像を、プレイリストにしてみました。
お茶のお供に、ぜひどうぞ。
ブログもぜひお読みください!
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