『昨日より今日はもっと×2!素敵』 BLOG(イケてる大人計画)

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【アニオタはかくしてLIVE演出家になった】35小節目♪「みんなが知りたいお金の話!アナタの創作物の価値、ホントはいくら!?蔓延するブラック創作に警鐘を鳴らす」

れらpです。
なんというか、記事のエントリー頻度にムラがあり過ぎてスイマセン( ゚Д゚)
なんせ転勤したばっかりで、意外に仕事、忙しいんですよね~(ヘラヘラ)

てことで、今日は割と食いつきがよさそうなネタを投下しようと思います。

ズバリ!お金の話!!


■世の中ブラックばやりだが…創作界隈も例外じゃないゾ!?

最近ブラック企業とか、ブラックバイトとかよく聞きますね。
結局「ブラック」って言われているところって、何がブラックかっていうと「働きに見合う報酬を貰えてない」という問題が大半だと思うわけです。

んで筋金入りのブラック企業ほど、社員に「自分の会社ってブラックなのかな?」と思わせない巧みな心理誘導をしています。
その代表的なやり口のキーワードが「やりがい」

働く人たちの「夢」や「理想」を人質に「なりたい自分になれる!」とか甘言を弄して、結局は安月給でこき使ったり、不当なサービス労働を強いているわけです。

まあ本エントリーは「ブラック企業」について論じるものではありませんので、今日はこの辺で勘弁してやりますが、いつかどこかの企業をメッタ切りにする予感…。

それはさておき。
今日はその「ブラック」体質が、実は創作界隈にも蔓延しているんだよ!?というお話から。

◇クリエイティブの世界で「誠実さ」は本来良循環を生み出すスパイス

僕の会社では、結構クリエイターに創作物を発注することがあります。
分野としては「音楽」「イラスト」「動画」「脚本」「演出」「振付」などなど多岐にわたります。

もちろんその対価(報酬)は正当に、かつ極めて真っ当に、各クリエイターさんにお支払いしているつもりです。
僕自身も発注行為をすることがありますが、その場合も、それぞれの創作物に対し、いわゆる「適正価格」というのを精査し、かつお相手のクリエイターの方の「実績」などを加味して今回の発注に対する報酬額というのを提示し、それでクリエイターさん側も納得したら、そこではじめて契約が成立する、という仕組みでやっています。

超ホワイト発注です<(`^´)>

 

★ブラック発注なんてこうしてやる!激しいアクションが売り「BLACK LAGOON」★

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ブラックラグーン-BLACK LAGOON- オフィシャルページ

なんでここまでやるんでしょうか。それは…当たり前ですが、クリエイターさんを正当に評価することによって、彼らからの「信頼」を勝ち取るためです。

クライアントとクリエイターの間に信頼関係があると、当然ですが創作物のクオリティは発注側の想像以上に高くなります。
もちろん、クリエイターさんの心理的な「ヤル気」も高まるから、全力を尽くしてくれるんだと思いますし、ビジネス的な視点からいっても「こんなにホワイト発注してくれる会社だから、次の仕事も請け負いたい」って思ってくれるんだと思います。

そしたら、細かい話ですが「納期」も守ってくれるし、場合によっては1曲だけの発注に対して、3パターンくらいサンプルを作ってくれて、選んでください、なんてこともしてくれる。
そんな時はこちらもすかさず1曲分じゃなくて1.5曲分くらいの報酬を払うようにしています。彼の努力に対し「イロ」を付ける。
そうすると、レコーディングの時も最高のスタジオミュージシャンを集めてくれたりして、契約書の文字面に出てこない部分でさらなる品質向上を図ってくれたりする。

それに…こういう発注をする会社だ、っていう評判が広まれば、よりハイレベルのクリエイターたちが自然と集まってきます。

つまり、少なくとも日本ではこういう「誠意」というのはお互いいい方向に循環する、ということを僕は知っています。

ところが…。
僕らがこうやって必死にクリエイター界隈の制作環境を守ろうとしているその裏で、酷いブラック発注/ブラック受注が最近蔓延しているのです。

◇どうしてこうなった!?蔓延するブラック創作

今やネットでは創作物の発注/受注の宣伝が盛んにおこなわれています。
僕のツイッターのフォロワーさんにも何人か「楽曲制作/動画制作/イラスト制作etc.引き受けます」という宣伝をされている方がいます。

まあそれはそれで個人の自由ですし、発注するのも受注するのも自己責任ですからとやかく言うことではないのですが。

僕が気になったのはその「報酬額」

とある例では、発注側が「アイドルの楽曲制作してくれる方募集します!」という告知をしていました。
問題はその次。
「なお報酬は5,000円です」

は!?
5,000円!???

冗談だろ!?と思ったのですが、ちょっと時間をおいて再確認したら、なんとこれに応諾したクリエイターが何人もいたのです。
なん…だと!?

嘘だろ!?と思ってもう少し詳細を確認したら、「リリースのあかつきにはカラオケに入れる」だの「CD販売分は印税をお支払いする」だの、なんかいかにもオプションでさらに報酬が増える、みたいなことが書いてありました。
「はは~ん、これに目が眩んだな…」と少し憂鬱な気持ちになりましたね。
そんな、この先どうなるかも分からないようなオプション報酬を最初からアテにするなんて…。

それにしてもなんで「5,000円」なんて激安な金額が出てきたんだろう…と思ってたら、別の告知が目に入りました。

今度は受注側の宣伝。
「1曲
5,000円でオリジナル楽曲制作承ります!」

( ゚Д゚)ハァ?

なんだ? 5,000円って流行りなのか!?

 

★たった5円で願い事を聞いちゃう神サマ!?「ノラガミ」★


TVアニメ『ノラガミ ARAGOTO』第2弾PV

まあ確かに、無名の作曲家なら金額の多寡よりも、仕事を受ける方が優先と考える人が出てきてもおかしくないですが…。
いくらなんでも1曲5,000円は安すぎないか!?

この金額が適正なのか!?ちょっと考えてみましょう。

例として僕が楽曲を1曲作る場合の主な作業量をリスト化してみました。

  1. 制作前段階:どんな曲にするか構想を練ります。→時間無制限(締め切りがある場合は無理矢理でもひねり出す)
  2. 作曲作業その1:コード進行を作ってからメロを付けることもあれば、メロを作ってからコードを付けていく場合もある。→4分の曲で約8時間
  3. 作曲作業その2:1とも不可分ですがDAWへの骨格部分(メロ、コード、リズムパート)打ち込み作業。→約4時間
  4. 作曲作業その3:3で作った骨格に対し肉付けトラック(ベース、ピアノ、ギターリフなど)打ち込み作業。→約8時間
  5. 編曲作業:4でほぼ出来上がった楽曲のディティールに対しさまざまなフレーズを追加したり、ドラムやベースを修正したりするアレンジ作業。→約20時間
  6. レコーディング作業:(作詞が別に出来ている前提かつ歌い手が完全に歌える状態になっている前提で)ボーカルレコーディング作業。→約4時間
  7. ボーカル編集作業:6で収録したボーカル音源をトリートメントしたり修正したりする作業。→約4時間
  8. MIX作業:各種エフェクトやイコライジングでサウンドを作り込む作業。→約12時間
  9. マスタリング作業:最終的な整音を行って完成音源の固定化作業(エンコード時間含む)。→約2時間

はい。1を除いたとしても62時間かかってます。もちろんこれよりかかる場合もあるし、短い場合もありますが、だいたいこんなところが標準です。
これに「ボカロによるボーカルサンプル制作作業」なんてのが加わると、プラス15時間くらい。
作詞まで自分がやる場合は、最低でも1曲10時間くらいはかかるでしょうか。
さらに、歌い手が慣れてなくて歌唱指導なんてものも加わると、さらにその分時間を費やすことになります。

つまり、1曲作るのに最低でも60時間以上。コミコミだと90時間くらいは掛かっている計算になります。

みなさんはどうでしょうかね!?もっとサクサク作れちゃう人は羨ましいですね。
僕は日中仕事をしていますから、楽曲制作に掛けられる時間は平日はどんなに頑張っても約4時間週末はまあ15時間くらいはやろうと思えば出来なくはないですが、それでも他に用事のある日も当然ありますから、どんなに最速で曲を作っても、半月に1曲、というのが限界です。
それも、毎回溢れるようにメロが降ってくる前提です笑

話を元に戻すと…。
1曲5,000円でこれらの作業を引き受けちゃうと、
時給換算で「56~81円/時」ってことになります。

こんなの、報酬じゃないでしょ…|д゚)

でも、この程度の報酬で平気で発注する人もいれば、受注してしまう人も結構いる、というのが今の創作界隈の現実。SNSで誰でも手軽にこういった取引が出来るようになってしまった弊害です。
「ブラック企業」を蔑んでいる場合じゃないよね…。


■報酬額はどのように設定すべきなのか!?

創作活動で「食っていく」つもりの人が一定程度存在する以上、こうした不当なダンピング行為は、市場価値を暴落させ、健全な創作環境を破壊するある種のテロ行為だと僕は思います。
別に価格カルテルをみんなで作って、不当に報酬額を吊り上げろと言っているわけではありません。

ただ、やはりクリエイターには「正当な対価」を支払うべきだと僕は思います。
1曲5,000円でいい、なんて言ってるクリエイターは、当然アマチュアだとは思いますが、高校生でしょうか!?目の前のお小遣い欲しさ!?「労働の価値」を知っている社会人とは到底思えません。
ただ、当人が高校生だろうがなんだろうが、こういう人たちの存在が、明らかに他のクリエイターたちの作品に対する金銭的価値を貶めているのは事実です。

さて、では本当のところ、正当な報酬額というのはどのように設定すればいいのでしょうか!?
前述したとおり、僕はクリエイターさんの報酬額を「精査して査定する」こともやっていますので、ちょっとその辺りで付けた知恵も披露しながら説明していきましょう。

◇報酬の概念は二種類あるって知ってた?

社会人になればある程度分かってくると思いますが、このブログの読者様の中には、まだ学生さんだったり、もしかしたら自由人(またの名をフリーター笑)の方もいらっしゃるかもしれませんので、先に共通理解として「報酬の概念」を確認しておきたいと思います。

報酬とは?平たく言えば「何かをやったことに対する対価」です。まあこれは皆さんよくお分かりだと思います。労働基準法的に言うと、その対価は「お金」で支払わなければならない。
ただし、この「対価」を支払う根拠概念というのが実は大きく2つあるんです。

ひとつは「仕事の質はともかく一定時間指定された業務をこなす」ことに対する対価。
たとえば、コンビニのバイト。時給900円だとすると、仮に8時間働けば7,200円「コンビニで一定時間指定された仕事をこなしたことに対する対価」として支払われる。

もうひとつは「仕事の成果物」に対する対価。
〇月×日までに、これこれこういう内容の物を作ってきてください、と発注を受け、その通りに作ってきたことに対する対価として支払われるもの。
その成果物を作るのに、Aさんは3日で作ってきて、Bさんは1週間かかったとしても、報酬額は変わりません。
この場合は「成果物」それ自体に対する対価だから、それに要した時間は関係ないわけです。

この二つの概念の違い、お分かりでしょうか。

 

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前者は、比較的「拘束性」があります。一定時間そこにいて、その業務をこなしていくことそのものに労働の価値がある。
もちろん、ベテランと新人では同じ作業をしていても「正確性」や「効率性」が違いますから、経験を積めば積むほど時給単価は上がっていくのが通例。
普通の会社でも主に「事務職」の方(=ルーティンワークをこなしていく方)は比較的馴染みやすい報酬体系ですね。

逆に後者は、指定された成果物さえ仕上げればいいわけですから、極論すればいつ、どこで、どのようにその仕事に取り組もうが自由であり、成果物の完成のみに責任を持てばいい。
その成果物自体に報酬を支払う価値があるわけです。
これは主に「クリエイティブ系」の仕事をしている方に馴染む報酬体系です。

ちなみに僕の報酬は後者の方。平たく言うと年俸制で、日々残業しようが休日出勤しようが月額の給与は変わりません。勤務時間もフレックスタイム制(裁量労働制)なので、実際のところ何時に出勤しようがとやかく言われません。
その代わり一年間の成果を査定されて、翌年の年俸が上下する。プロスポーツ選手みたいなもんですね。

さて、この二つの概念を並べた時、果たして「創作物の対価」というのは、どちらに馴染むでしょうか!?
いうまでもなく、後者ですね。

◇創作物を時給換算してはいけないが、ある程度の目安にはなる

そうなると、前章で僕が試算した「1曲5,000円という報酬は時給換算で56~81円」という主張も、少々ナンセンスになってきます。
「曲を作る」という行為に対する対価は、あくまで「曲=創作物(=成果物)に対する対価」である。
当然ながら、Aさんが作った楽曲と、Bさんが作った楽曲は、そのクオリティもセンスも全然異なってくる。

結果として、誰かが作った曲には市場価値として確かに「5,000円」しか値札が付かないかもしれません。

こんな話をしたら、大半の方はちょっと尻込みするかもしれませんね…。「俺の曲、下手したら市場価値0円なんじゃないか!?」
…いいえ。安心してください。この話にはまだ続きがあります。

 

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今どきは、「同一労働同一賃金」という概念も一般化し始めています。
これが手掛かりになります。

もう一度コンビニバイトの話をしてみましょう。
最近のコンビニの時給、結構良さそうですよね?多分都内なら時給1,000円は軽く行くんじゃないでしょうか!?
地方都市でも900円オーバーとか?
もしかしたら平日/日中ならまだ800円台のところもあるのかな?

いずれにしてもそんなもんでしょう。

じゃあコンビニのバイト、具体的にはどんな仕事なんでしょう。
レジ打ち、品出し、発注、店舗掃除…まあ他にもあるのかもしれませんが、代表的なところでこういう仕事のラインナップがあります。
これらをこなすことに対する対価として1時間あたり1,000円前後の報酬が支払われているんです。

翻って先ほどの5,000円ソングコンビニバイトの報酬に比べると時給単価は1/20だ。
じゃあ、作曲作業って、コンビニ労働の1/20の価値しかなくていいんですか!?ってことなんです。

もちろんコンビニの仕事作曲作業「同一労働」ではありませんから、「同一賃金」にする理論的根拠にはなりませんが、少なくとも「DAW打ち込み」「レコーディング」「MIX作業」などがコンビニ労働よりも「作業の質」として大幅に劣っているとは思えません
ここはひとつ「最低でもコンビニバイトと同程度の報酬水準」を得るべきだ、というところから考えてみてもよさそうです。

だとすると…。仮にキリの良いところで時給1,000円と仮定してみましょうか。
れらpは1曲あたりの制作に要する時間がアベレージ62時間ですから、単純計算で、最低でも1曲あたり62,000円は報酬として貰わないと「割に合わない」ことになります。
仮に作詞も、ボーカルレッスンもコミコミで全部お願いします、ってことになれば90,000円は貰わないといけない。

無名の作曲家は、ひとまず自分の報酬の積算根拠として、このあたり(時給換算で1,000円)をスタートラインに考えてもよさそうです。


■報酬額を最後に決めるのは市場価値なんだけど…

ただし、れらpの楽曲に62,000円の市場価値を認めるかどうかは、買い手側、すなわち僕に楽曲制作を依頼してくれる音楽プロデューサーが決めることです。
妥当だと思えば発注してくれるし、割高だなと思えば別の人に発注されるだけでしょう。
僕自身も、62,000円どころか10万円払ってくれる人がいればそちらに興味が湧くだけのことです。

ただ、常に創作の世界では「クリエイターに対するリスペクト」というのが存在しなければ、一瞬にしてそれは「奴隷契約」になります。
だから僕は少なくとも「5,000円」というふざけた値札を付けてくる人は、最初から相手にしません。

問題は「それでもいいから自分の曲を使ってくれ」という卑屈なクリエイターが、一定数存在していること。
こういう人たちに、根本的に価値観を改めてもらわない限り、こうした奴隷契約が横行し、そのために創作界隈全体が迷惑を被ってしまう。

そこで、こんな価格設定をおススメしたいのです。

◇まずはお試し価格!1分あたり1万円っていう設定はどう?

たとえば僕が4分間の曲を作ったとします。
制作にかかる時間は、4分の曲も5分の曲もそんなに変わりませんから、制作所要時間は62時間のままです。

この62時間、実は作業を分解できることに皆さんお気づきかと思います。

もう一度作業一覧を見てみましょう。

  1. 制作前段階:時間無制限(締め切りがある場合は無理矢理でもひねり出す)
  2. 作曲作業その1:4分の曲で約8時間
  3. 作曲作業その2:約4時間
  4. 作曲作業その3:約8時間
  5. 編曲作業:約20時間
  6. レコーディング作業:約4時間
  7. ボーカル編集作業:約4時間
  8. MIX作業:約12時間
  9. マスタリング作業:約2時間

この中で、僕だけにしかできない作業って、実は1~5までなんです。
6以降は僕以外の誰か(別の録音スタジオとかMIXエンジニア)が代行できる。
そうなると、作業時間は22時間削れますね(1はいったん横に置いておく)。ということは、1曲「最低限の物を作る」のに40時間で済むわけです。
これを時給換算すると…?そう、4万円です。

4分の曲を4万円で受注する。すなわち、曲の長さ1分間あたり1万円、という新たな尺度が見つかるわけです。
その代わり、レコーディングやミックスダウンは別の人に発注してもらう、もしくはオプションの追加料金でそこまで引き受ける。

まだ「無名の」新人作曲家でも、1曲5万円を切る価格設定なら、まともな音楽プロデューサーなら発注すると思います。
それ以下の「5,000円ソング」とかしか発注する気のない悪徳プロデューサーなんて、どうせロクな仕事しない「ゴロ」です。
たとえ全身全霊を掛けて楽曲を作り、納品したところで、まともに売れるとは思えません。骨折り損のくたびれ儲けですよ!?

 

★アマ作曲家がロリの音楽をプロデュースといういろいろ限界突破しちゃってるアニメ「天使の3P」★

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www.tenshi-no-3p.com

(ヤバ過ぎるので動画も載せちゃう笑)


TVアニメ『天使の3P!(スリーピース)』PV第2弾

◇これがプロの世界の最低相場→目指せ1曲10万円!!

まあこれは新人クリエイターの報酬目安。
でも、世の中の「プロを目指して有償で楽曲提供しようとしている作曲家の卵」たちすべてが、報酬の最低額を「1分間あたり1万円」という分かりやすい価格設定にしたら、すくなくとも「ブラック発注」はなくなるでしょう。
だって仮にもプロ志向のクリエイターが、コンビニバイトの1/20以下の価値で自分の創作物を売る、なんて、どう考えてもオカシイでしょ!?

ちなみに僕の場合は(詳しい金額は絶対に明かせませんが)クリエイター系の報酬査定を行うとき、時給換算で最低でも2,500円は積みます。
それだけの仕事の価値をクリエイターに見出しています。

これを先ほどの「40時間」に当てはめると??そう、10万円ですね。
これが「プロの世界の最低相場」だと思ってください。

1曲あたり10万円。もちろん、オプション別、必要経費(スタジオ借用料とか)別です。

ちなみに40時間というのは、1日8時間、週に5日間働くのと同等の所要時間です。
1か月を4週間とすると、プロがこの報酬で1か月4曲作れば、最低でも月に40万円は稼げるわけです。生活、贅沢をしなければなんとかなりそうですね。
仮にコミコミ料金だと90時間想定で1曲あたり22万5千円の報酬。その代わり1か月に2曲発注が限度で、一部土日も稼働してもらわなきゃですけど、割と真っ当な対価だと思いませんか?
実際のところはこの人たちは「裁量労働」ですから、特定の1週間はそれこそ徹夜くらいの勢いで楽曲制作作業をして、逆にある週はなんか旅に出たりしてますけど笑

セミプロの皆さんは、まずは「1曲10万円」を目指してみるとよいかもしれません。ここに達したら、あなたもプロの仲間入りだよ!?


■最後にオマケ情報!?その他の分野の報酬相場は!?

今日のエントリーは、主に作曲の世界の報酬について語ってきましたが、せっかくなのでその他の分野の報酬相場についても軽く触れておきましょう。
もちろんこれは僕の周りの世界の相場なので、これが絶対正しいというわけではありません。
資本主義の世界では常に需要と供給に基づいて価格が決まります。ここでは「それはあり得ないだろう」という"買い叩き"への警鐘として書いておくだけです。

イラスト/漫画

電子データで描画するのが常識になった現在、かつての「キャンバスの大きさ」によって価格を決めるという時代は終わっている。
むしろ今は「dpi」(←画像のきめ細かさ)の数値によって決まる。通常の72dpiなら漫画原稿1枚あたり2~3万円全14ページの作品なら28万円~42万円程度。
1枚もののイラストデータなら、ポスター印刷に耐えうる300dpiクラスで1枚最低3万円前後から(4Cの場合/1Cなら半額)。

いずれも新人のお試し価格相場は上記の1/3見ておけばかなりホワイト発注。すなわち漫画原稿1話10万円、イラスト1枚1万円。

脚本/エッセイ/記事

いずれも1文字換算で3円くらいが最低相場。3千文字くらいの短いブログ記事1本あたり9千円の報酬とイメージすればよい。
れらpみたく1本1万文字くらい書く人はブログ1記事3万円くらいの執筆料ということになる。
ただし、脚本は単なる文字起こしではなく、創作要素が大きく入ってくるので、楽曲と同様、最低でも1本10万円くらいからがスタート。

動画制作

動画制作は極めて専門的な知識を要する、どちらかというとエンジニア的側面が強いので、テロップやCG、BGMなど全部完成した状態(いわゆる完プロ)での納品で、30秒尺動画1本10万~20万円
3分間程度の動画でも、構成・撮影(ロケ)等すべて丸投げする場合は50万円くらいからの応相談、という感じ。


いかがだったでしょうか!?
クリエイターって、妙なところでプライドが邪魔をして、なかなか「お金」の話を出しにくい風潮がありますので、今日はそのあたりざっくばらんに書いてみました。

その対極をなす価値観として「無報酬」という闇の世界も存在するわけですが、それはまた別のお話……。