『昨日より今日はもっと×2!素敵』 BLOG(イケてる大人計画)

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【アニオタはかくしてLIVE演出家になった】31小節目♪「フジテレビのドラマはなぜ視聴率が獲れないのか!?月9『貴族探偵』に見る編成戦略の決定的な間違い…正解はコレだ!」

れらpです。
月9『貴族探偵』が最終回を迎えました。
このイケてるに参加しているファンクロックバンドThe Reminderが、毎回番組終了直後にYouTubeで『貴族探偵』を振り返る生ネット配信をやっていましたが、こちらのほうも最終回は同時視聴者数が目標を超え、初の"顔出し"配信できたのは喜ばしい限りです。

さて、肝心のドラマの視聴率ですが、皆さんご承知の通り相変わらず低調に推移し、残念ながらヒットには至りませんでした。
「視聴率」という尺度で見る限り、成功か失敗かでいえば明らかに「失敗」した
「アナウンサーぷっつん物語」に始まり、織田裕二さんと鈴木保奈美さんの「東京ラブストーリー」で社会的地位を確立し、木村拓哉さんの「HERO」で頂点に達した『月9』ブランドも、もはやこれまでか!?

このドラマに限らず、ここ最近のフジテレビは全般的に視聴率が取れません。
「振り返ればテレ東」どころか、最近は時としてテレ東の後塵を拝することもあり、かつての「楽しくなければテレビじゃない」時代のフジを知っている世代としては寂しい限りです。

今日のエントリーは、そんな"視聴率が取れない病"に罹っているフジテレビの、何がいけないのか?をコッソリ検証してみたいと思います。

★フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」シリーズは好評なんですけどねぇ→れらp的今期ベストオブベスト「冴えカノ」★

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www.saenai.tv


■『貴族探偵』はドラマとしては面白かったんだけど…

今をときめくアイドルグループ・相葉雅紀さん主演『貴族探偵』。
大人気推理小説が原作となっています。

www.fujitv.co.jp

おっと…この記事では、原作も読んでいないドラマも観ていなかった皆さんでもシンプルに理解できるように視聴率が悪かったんだからむしろそちらのほうが多数派だと思われ)、なるべく物語の中身そのものをくどくど論評しないスタイルで話を進めていきますのでご安心ください。

結論から言うと、ドラマ自体は非常に面白かった、と思います。
相葉さんの貴族っぷりがあまりにも似合ってなくて、最初はどうなることかと思いましたが、まあ見慣れてしまえばどうということもありません。
(最後の最後まで"所作"がどうにも気になったのは事実ですが笑)

それよりも、様々なところに仕掛けられていた伏線だったり、名バイプレーヤーの生瀬勝久さんが相変わらずいい味出してたり謎解きがメチャクチャ面白かったり、最終回が最終回らしいカタルシスを得られる展開だったりと、ドラマの本質にかかわる部分が非常に優れていた。

さすが30周年記念ドラマ(月9は1987年に始まりましたので今年で30周年なんです)。
フジのドラマ班もいい仕事したと思います。

じゃあなんで視聴率が上がらなかったんでしょうか!?
不思議ですね。


■味で勝負せず、派手な見た目で気を引こうとするのがフジの悪いクセ

今回の料理(ドラマ)は、明らかに美味しかった。ご馳走様でした。
でも、フジがこのメニューをどう宣伝したかというと、「味」ではなく「見た目」

山手線にラッピング電車を登場させたり、お台場のフジ社屋に巨大看板を設置したり。バブル時代から頑としてスタイルを変えないその姿勢は、広告代理店のいいカモいかにもフジテレビらしい!

宣伝の基本トーンは"あの嵐の相葉雅紀主演!!共演は武井咲!!生瀬勝久!!井川遥!!…松重豊!!"って感じで、「どう?豪華ラインナップで凄い出演者でしょ!?」といういつものフジテイスト。

番組サイトのトピックスも
"ミス・ワールド田中道子さんが月9初登場!"
"橋本環奈さんがライブ配信!"
"加藤あいさんが3年ぶりにドラマ出演!"
"広末涼子さんが10年ぶりに月9ドラマに!"
"ついに仲間由紀恵さんの共演が実現!"
"田中千絵さんが12年ぶりに凱旋出演!"
"上原多香子さんが月9ドラマに初出演!"
"桐山漣さん、11年ぶりに月9凱旋!"
"矢作穂香さん、月9でドラマ再スタート"

ふぅ…もういいですか(苦笑)

ハッキリ言って、こんなことどうでもいいんです。

このドラマ、おそらく一番ハマったのは50代以上の男性層(M5層~)だと思います。
(念のため…僕自身はもっと若いですケドね笑)

だって、純粋に推理モノとして面白かったし、けっこう深みがあって見応えもあった。
"貴族探偵"ってそもそも何者なんだろう?という、登場人物への興味もムクムクと湧き上がる展開。

横溝正史の金田一耕助シリーズとかがドハマりだった世代にリーチしないわけがない。

★こちらはアニメの金田一少年★

www.ytv.co.jp

ただ、そういう層にとっては、加藤あい広末涼子が久々にドラマに出たなんて
どうでもいい話で。
あるいはフジの言う"豪華キャスト"も割とどうでもよくって、いい演技をするんなら、別に新人だろうと誰だろうと、視聴者は気にしないものなんです。

それなのに「味」で勝負するどころか、このドラマがそもそもネタ的にグリップしそうにない層だけに向けたかのようなショーウィンドー的宣伝手法。
この方針誰が立てたんでしょうかね~?

なにしろドラマの中に恋愛要素がほとんどありませんでしたから、かつての月9が得意としていたF1(10代女性)~F2(20代女性)層が、フジのこういった派手な宣伝を見て、ちょっと思い立ってドラマを観たとしても、結果的にはピンとこなかっただろうな~と思うわけです。

たとえるなら「小料理屋にふらっと立ち寄った男性サラリーマンに、チョコレートパフェなんかが載ってるスイーツのメニュー表を見せてるようなもの」あるいは「おしゃれなカフェに来たはずなのに、ホルモン料理が出てきてエッ?ってなってるOL」みたいな感じですかね。

そこを勇気を出して実際に食べてみたら美味しいんだけど、大半の人は「なにこの店!?」といって席を立ってしまう。
巷間よく言われている、フジのセンスと世の中の空気の、どうしようもないズレ。

月9のターゲットはあくまでF1~F2層だ、と言い張るなら、今回の『貴族探偵』はそもそもドラマの題材として間違っているし、いやいや、30周年だから骨太の見応えのある本格ミステリーを作りました、って言うんなら、そういうのが好きなM5層にもっとアピールする宣伝をしなきゃいけない。

明らかに「宣伝戦略ミス」「ターゲティングミス」でした。
どこの広告代理店だ!?


■放送中に新規視聴者を獲得する手段を軽く見ていたことも決定的な敗因…正解のやり方をお教えしましょう

通常ドラマというのは初回視聴率がすべてです。
初回で視聴率が獲れなかったら、その後よっぽどのことがない限り似たような数字を行ったり来たりする。
むしろ普通は、どんどん視聴者が離脱して、後半に行けば行くほど視聴率というのは下がるものなんです。

これは、ドラマというのは基本的に最初に囲い込んだ顧客がすべて、だからです。
だってドラマって連続モノですから、最初を見逃したら途中参戦しても話の展開が分からない。
新規顧客はめったなことでは増えません。

「貴族探偵」は基本的に1話完結でしたが(それでも最終盤は前後編に分かれていた)、それにしたって登場人物のディティールとか、物語の世界観とか、ちゃんと順を追って視聴すべき、という意味では連続モノに間違いはないわけです。

だからある意味初回視聴率11.8%で第2話が8.3%に爆下げになった時点で、このドラマが視聴率的には絶対に成功しないな、ということが分かってしまうわけです。

でも、数年前にこのセオリーを破ったあるドラマがありました。
NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」。
能年玲奈さんが主演し、社会現象となって爆発的に大ヒットしましたから、ご記憶の方も多いと思います。

www6.nhk.or.jp

この「あまちゃん」実は当初はそんなに視聴率良くなかったんです。
意外ですか!?
「じぇじぇじぇ」流行りましたよね~。
さすがクドカン(脚本が宮藤官九郎さん)、って感じですが、最初の頃は19%台(20%超えが当たり前の朝ドラにとってはこれでも低い)。これが最終週は約23%まで行った。
最高視聴率は27%(!)
ドラマ視聴率のセオリーから言ったら、右肩上がりで数字が最後まで上がり続けるっていうのは、普通はあり得ないことなんです。

明らかに放送途中から「新規視聴者」を開拓している!


◇放送途中で新規顧客を開拓したNHKの画期的手法

朝ドラなんて、全13話が限界の民放の1クールドラマと違って、毎週月~土まで毎日放送されています。
つまり1か月で20話以上。基本は1タイトルあたり全125話あります。
気が付いたころには軽く20~30話進んでいて、普通の感覚では、今更見ようとは思わない。
途中参戦なんてあり得ない。

ところが…。NHKは、この番組が一部のネット民の間でバズり始めたことをキャッチするやいなや、ある手段を使って、新規視聴者を必死で開拓していったのです。

その手法がこの2つ。

  • 週末の総合テレビとNHKオンライン(無料ネット配信)で「今週のあまちゃんダイジェスト」を放送
  • NHKオンデマンドで見逃し配信を徹底アピール

つまり、今まであまちゃんを観ていなかった視聴者が、これまでのあらすじを極めてイージーに理解できるようなダイジェスト版をきめ細かく放送したのです。
ダイジェスト放送は基本的に5分間。1話15分×6回/週ですから、2時間分のドラマを5分で理解できるようにした。
しかもそのダイジェストを毎週そのままサイトに蓄積していって、いくらでも過去週に遡れるようにした。
置いてけぼりだった人も、なんとなくは話の展開が分かるようになった。

www.nhk.or.jp

さらに、よりしっかり観たい人にはNHKオンデマンドをアピール。
1話105円(途中から消費税率変わって108円)で放送当日の「お昼」にはその日のエピソードを見逃し配信できるようにすると同時に(こうすることによってお昼休憩中のサラリーマンやOLがスマホで見られ、午後には「あまちゃん」ネタで盛り上がるSNSに参戦できる「見逃し見放題月額945円」で最大2週間までさかのぼって視聴可能に、さらに「特選見放題月額945円」で無尽蔵に過去回をいつでも観られるようにした。

これにより、途中から「あまちゃん」に興味を持った視聴者すべてを救済する策を取ったのです。
こうしたダイジェストやオンデマンドで既放送分を消化した視聴者は、晴れて本放送にリアルタイムで参入していく。

その結果、半年間(民放で言えば2クール分)という長丁場の中で、どんどん視聴者(顧客層)の裾野を広げることに成功し、視聴率をぐいぐい底上げしていったのです。


◇貴族探偵はネットユーザーの特性をまったく理解していなかった

翻って『貴族探偵』
確かに"前回のおさらい"ということで、各話の冒頭に2分間、振り返りダイジェストが付いていました。
でもこれがまあ分かりにくい編集で。特に「ナレーションが何言ってるのかわからない」シーンの再編集で内容を伝えていた「あまちゃん」ダイジェストと違って、貴族探偵ダイジェストはほぼこのナレーションで説明していくスタイル。
だからこの独特の言い回しのナレーションは、慣れない人には非常に苦痛だったでしょう。
これでは「新規さんのことをまったく考えていない」と思われても仕方ありません。
先斗町の料亭もビックリの「一見さんお断り」感…。
このナレーションは、ちゃんと「貴族探偵の世界に入った人」じゃないとついていけません。つまり、あくまでも既存客のためのダイジェストだった。
「内輪受け」が大好きな、フジのカルチャーなんですかねぇ。

また、あまちゃんが2時間分を5分ダイジェストにしていたので、1時間分を2分のダイジェストにするのは比率的にあまり変わりませんが、フジの編集は微細な部分を説明しすぎてて、要するにこのドラマってどういう話なの?というざっくりとした概要が一切分からない。

それならそれで、番組サイトとかに物語の大きなディティールが理解できるダイジェスト動画をアップしておけばいいのに、そんなものは欠片も存在しなかった。


さらに「フジテレビオンデマンド(FOD)」
確かに最新話が無料(ただし期間限定)で観られる、というスキームはまあ良心的ではあったと思いますが。

fod.fujitv.co.jp

惜しいなぁ…実に惜しい!

新規顧客を開拓するために無料で見せなきゃいけないのは「第1話」なんですよ!
「最新話」じゃない。

ドラマは「連続モノ」。
第1話が観られなかったら、続きを途中から観たって意味がないんです。
その初回を観て、あれ?面白そうだな?って思ったら、次はお金を払ってでも第2話以降を観るんです。

「最新話無料」というのは、単なる既存顧客へのサービスに過ぎない。今まで見ていた人が、たまたまその週の放送を見逃したってことで利用する程度。
マーケットの拡大には繋がらないんです。
さっきのダイジェスト動画の作り方といい、やっぱりフジは内輪受けカルチャーが骨の髄まで染みてるんですかね。

さらに「あまちゃん」のオンデマンド配信が画期的だったのは、夏休みシーズン冒頭に「第1話無料」を敢行したこと。
その時点で相当売れてましたから、ビジネス的には無理に無料にしなくても良かったのに、敢えて1話無料にしたことで、さらなる爆発的な新規客の流入があった。
観ようかな~どうしようかな~という境界線上にいた人たちの参入ハードルを徹底的に低くして迎え入れた。

「食わず嫌い」だった人も、意外に面白いらしいぞ、と分かれば、なんとなくお試ししたいもの。
そのお試しを有料にしてたら、やっぱり観なくていいや、になるに決まってるじゃない!?


◇最初の10数秒が勝敗を分けるネット動画の世界で冒頭チンタラしてたらそりゃユーザー離脱するわな!?

あと気になったのがそのFODでの無料配信、冒頭からいきなりCM1分間入ります。
それどころか、アバンパートが終わったら、普通の放送と同じようにきっちりCMが1分30秒間入ります。

まあね…民放だから、CM入ってもしょうがないとは思いますよ。
でもフジテレビさん、ネットユーザーの特性まったく理解していませんね。

ネットコンテンツというのは、最初の10数秒がすべてなんです。
あ!これ観てみたい!と思って動画を見始めたら、観たいコンテンツが始まらずいきなりCMから!?
しかも1分間も!?
ネットユーザーって、ものすごく短気なんですよ。しかもパケット無制限という人より、常に上限を気にしながら利用している人のほうが圧倒的に多い。
ドラマを見る気満々で勢い込んで観に来たのに、観たくもないCMばっかり流れているうちに、通信量が気になり始めて、やっぱいいや、ってなる人がどれだけいたことか。

確かにCMは入れなきゃいけないんでしょう。
でもこの場合は、冒頭ならせいぜい15秒、理想は、冒頭はCM一切入れずにまずは本編アバンからいきなり始め、それが終わったらようやくCM、しかもこの時点ではせいぜい30秒(さらに画面上にあと何秒という表示があればなお良し)、本編が進んでいくごとにCM尺を徐々に広げていく、という手法が正解です。

スポンサーだって、ドラマの需要がなかったらCM効果は出てこない訳ですから、FODはこういうネットユーザーの特性をちゃんと企業に理解させてマーケットの拡大を図っていく方が結果的にはスポンサーのためになる、ということを、勇気をもって広告主に説得しなきゃダメです。


■他にもある!フジテレビという存在の耐えられない軽さ

あと残念だったのが、相葉雅紀クンの貴族衣装。
この衣装デザインのせいで、"骨太の推理ドラマを期待して観に来た"M5層も、実際は相当逃していたと思います。

放送直前に、フジテレビが「ポスタービジュアル初披露!」というトピックスでこんなコメントをしていました。

…最も異彩を放つのはやはり相葉雅紀さんの貴族探偵姿。
実は、原作の貴族探偵は「びしっと皇室御用達で有名な常盤洋服店のスーツを着込んでいる」という描写ですが、ドラマ化にあたり想像をはるかに超えた、まさに"これぞ貴族"という風情が誕生。
(中略)
貴族の衣装は、このドラマのためだけにナポレオンジャケット(上着)からブーツまで、すべてハンドメイドで仕立てられた特別製。
誰もが貴族と聞いて思い浮かべるイメージを、よりスタイリッシュに見えるようアレンジされています。
(中略)
貴族感は最大限出しつつも、時代背景を分からないようにした、まさに前代未聞の探偵にふさわしい、歴史上これまでにない貴族像が誕生しました。

あ~…。
やっちまったな。

このズレた感覚。どこからツッコめばいいですかね!?

ご覧のとおり、相葉クンが着ていたのは、あのヘンテコな衣装。
いやいや、貴族だからナポレオンジャケットって…。

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(画像は貴族探偵HPより)

貴族探偵 | オフィシャルページ - フジテレビ

日本には"本物の"エスタブリッシュメントがいます。
そう、皇室です。
天皇陛下はじめ、皇族の方々は世界で最も歴史のある家系にしてもっとも洗練された所作・立ち居振る舞いを日々私たち国民にお示しになっています。
つまり我々は「本物の高貴な方々」を知っている。

ましてや原作では「びしっと皇室御用達で有名な常盤洋服店のスーツを着込んでいる」はずの貴族探偵。
なにがどうしてこうなった…!?

あのヘンテコリンな衣装が、単なる"バカ殿様"にしか見えなかったのは僕だけじゃないでしょう。

…あれで完全に萎えた。

いや、僕はそれでも必死に耐えて観ましたよ。フジテレビ大好きだもん。少しでも、今の間違いに気づいて良くなってほしいもん。
確かにあの衣装は「想像をはるかに超え」ていましたけども(斜め上に、っていう意味ですよ)。
少なくとも「誰もが貴族と聞いて思い浮かべるイメージ」ではなかったよね。
日本人、ナメてんのか!?

「貴族感は最大限出」てねーよ。「まさに前代未聞の」「これまでにない」原作改悪設定でした。
原作者さん、よくOK出したよね…。

こういうところ、ほんっとにフジは直して欲しい。
相葉クンも、とうとう最終回までこの衣装に"着られてる感"満載でしたね。

んでもってこの衣装を着た相葉クンがど~んとド真ん中に映ったあのキービジュアルが、街中にあちこち出現して、フジはこれでもかとそのセンスのなさを日本中に晒しまくったわけで。
そんなイメージ戦略で、誰がこの作品を「本格推理ドラマ」と思うでしょうか!?

今、時代の基本的なベクトルは「ホンモノ指向」なんです。
最初からコメディを目指しているんならまだ良し。今回のように、作品自体は良かったのに、その良さをこれでもかと潰したあげくどうでもいいところばかりに力を入れている。
そんな戦略では、今後どんなにいいドラマを作っても、やっぱりフジは世間から相手にされないでしょう。


■とにかく一度ちゃんとみんなで集まって、方向性を整理したらどうですかフジテレビさん!?

まだまだ言いたいことは山ほどありますが、紙幅がいくらあっても足りないので今回はこの辺にしておこうと思います。
ひとつだけ言えるのは、フジテレビはちょっと一回ちゃんと集まって、今世の中に求められているのは何なのか?
自分たちは今、どう振る舞わなきゃいけないのか?
何を作らなきゃいけないのか?

しっかり整理してみたらどうかな、ということです。

ドラマそのものを作っているドラマ班は、確かに良いものを作っていると思います。
でもそのポテンシャルを最大限生かすための、ドラマ班を取り巻く戦略があまりにお粗末だ。

宣伝チームはターゲティングを間違えてるし、デザインチームは感覚がずれている。
ネットチームは、ネットの特性を理解しているように思えないし、それらを統括すべき編成部門は、自分たちがどこに向かうべきか道しるべを作り切れていない。


普段はNHKをビシバシ批判するれらpですが、今回はフジに苦言。
いずれも、愛するが故の小言だと受け止めてくれればいいんですがね…。