Gorillazの音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオが、複数いっぺんにドロップされてました。いい音楽ビデオがなかなかなくて、結局いつも気になってしまうのが、こういった「Audio Only」的なしつらえのものか、もしくは、「リリック・ビデオ」のようなものである…そんなふうに思えるのは、わたし、川村ケンスケ、だけでしょうか?
このひとたち、このブログでは、取り上げ済みではありますが…
さあ、はたして、どんな音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ、なのか!
見てみましょうね!
見ましたか?…
どうですか?
いまや、音楽を聴くだけ
(もちろん、目はスマホとかのスクリーンを見ているわけですが…)
…なら、こういう種類の映像で、まったく十分!な気がしませんか?
(…そういうと、映像制作者の端くれとしては、とってもとっても、さびしい気がしたりもするわけなのではありますが)
昔からおもっていたのですが…
…で、取り上げたように、ブライアン・イーノが作った「アンビエント・ミュージック」、そして、その映像版を目指した、イーノ自身による「映像」…まるで、絵画のようで、壁にかけられるテレビモニターがあったら、それこそ絵画のように「壁にかけて鑑賞」という美術品のような…
そんな映像が、好きでしたし、
そういうふうに「買い手に届けられるような『映像』」ってないもんかねえ、なんて妄想もしてたもんですから。
そしてそれ以前には、
音楽そのものを「装置」や「置物」にしてしまおう、という、「家具の音楽」だっけ、エリック・サティの。
あ、最近知ったのですが…
音響の彫刻、っていうのもあったんですね。坂本龍一さんの新作「async」のライナーノーツ(ライナーノーツがある、っていうのが、いまどきめずらしいね)…
…に、音響彫刻のことも、書いてあったなあ。
このことは、後日また取り上げたいですが。
サウンド&レコーディング・マガジンの先月号今月号に、さらに詳しいライナーノーツっぽいものが載ってた。これもなかなか興味深く。
坂本龍一の話は、音楽の「置かれ方」、そしてそこから妄想できる「映像の置かれ方」を考える向きには、必読の内容かと!
と、
Gorillazにもどって…
同時にドロップされた、同じ曲の「ミックス違い」というか「リミックス」が、これまた同じコンセプトの音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ、に仕立てられていて…
これも、このまま、見て、聞きたいね。
音がなくても、見ていられる。キレイな映像、なんですよね。
このさき、映像は…
「スマホ」からも離れて、例えば、絵画のように「壁にかけて」おいたりして「所蔵」できるものなのか?
家具のように、置いておけるモノなのか?
インスタレーションとか、美術館の「箱」のなか、とかではなく、
例えばまるで、写真や絵画のように、「手にできる」ものなのか?
そういう形になっていったときに、
「映像」ははじめて、「音楽や装置」から「離れて」、「単独に」「映像」というかたちで、存在できるようになるのでしょう。
そんなふうに妄想いたします。
あ、でもね、
スマホ(とか、タブレットとか)は、すでにその方向にかなり近いデバイス、ではあるのでしょうね。
つねにいろんな人が、スマホを肌身離さず持ち歩いて、それに見入っていて。
YouTubeのプレイリストで、そういう…
「映像が、音楽の助けもなく、独立して見えているような『映像』」
…があったら、
それを、iPadで流し放しにして、そこにただ置いておく…そんなふうに映像を扱ってもらえたらいいな…と思います。
ところで、
そういう映像って、いったいどんなものなんだろう?
そう考えたとき、「あ、これか!」と思うのが、今回のGorillazの音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオだったり、普段よく紹介している「リリック・ビデオ」だったりしている気がしているのかもしれません。
そっか、そういうことか。
それが、音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオの行く先、なのかもしれませんね。
と、かなりひとりよがりに合点がいってしまった…
そんな、See Your Music!でした。
では、またお会いしましょ。さよなら、さよなら、さよなら…!
ついでに、川村ケンスケの「黒・音楽ビデオ/映像論」を読みたい方は…
(といっても、「黒」ばっかりではないですが…)
こちらも!
この映像大好きkkは、こういうブログを書くことが専門ではなく、いろんな映像の仕事をしております。
それらをプレイリストにしました。
お茶のお供に、ぜひどうぞ。
ぜひお読みください!