Lana Del Rey の「Lust For Life」の音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオが、「Official Audio」と表記されていたので、何の気無しに見たら「Audio」だけではないのね!な、驚きが。音楽ビデオがどうあるべきか?という「エンタメ内での位置の感じ」がどんどん変わってきて、結局は「音をいかに聞かせるか!」にシフトして行っていると感じます!
こんな人です。綺麗な方ですね。結構、過激というかゴリゴリなキャラらしいんですが…
で、
ビデオ見ればわかるけど、この曲は、一目瞭然なアメリカ製!
このYouTubeのリンクで見ると、
…ね、Official Audioってあるから、てっきり「Audio Only」と思うぢゃないですか。
ぜんぜん、違ったのです。
全編ご覧になって、いかがでしょうか?
単純ですが、ちゃんと、音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオになってました。
きっと、「音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ」にしようというよりは、リリック・ビデオに近い発想での、演出だったと想像するのです。
でも、
とってもシンプルな、でも魅力的な「音楽ビデオ」に仕立てあがってしまってるんです。
…これって…
「こういう音楽ビデオを作ろう!」って気合い入ったりすると、意外に「いろんな企画ややりたいこと」が「たくさん!」出てきてしまって、
結果「普通の…」音楽ビデオになってしまう(アメリカのものに多そう…)、
そんな映像制作の現場の実態、
そういうところから、結果的に「離れていて」、
で、とてもいい表現になっていると思います。
いまや、
普通に音楽ビデオ作ってると…
「この歌っている絵だけではなくて、もうちょっと『イメージ』っぽいカットも撮っておきませんか…」なんて、レコード会社や事務所から言われることも多々あり…
(っていうか、「音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ、それ自体が『イメージ』じゃないのか!」って、突っ込んで返したくなる、そんなことも、多々ある、わけなんです…)
こっちも気を遣って、はじめから…
「ちょっと、歌だけじゃなくて、『イメージ』っぽいのも押さえておきましょうか、カメラ目線でじっと見てるだけ、とか、目を閉じるところとか…(笑)」みたいなことを、言ってみたりして。
…編集している時に
「もっと別の絵があったら『絵変わり』してよかったのでは?」なんていうふうに
①監督が自身でそう思う
②レコード会社や事務所、アーティスト・ミュージシャン本人に、そう言われる
のい2パターンがございますが、
それって、「イメージ」のものを作っている時に、「イメージのイメージ」が必要なのか!?って、いうふうに、今となっては思ってしまう、わたくしではあるのですが。
先日も上記のようなことを、メールで言われた件があり、
「いやーそんなことは編集始める前に考えて想像してみてでもその方向性は無くして今のようにワンカットに近いシンプルなものに仕上げているんですよプンプン」
ということを、もっと違う優しい言い方で・書き方で、ご返事申し上げたら、すんなりご納得いただけました。あーよかった。
でも、ほんとに、
結構、編集前に考えて方針を定めているので、後から何かを変えるのって、実は大変。
だから、「そうですね、どんどん変えましょう!」って、ディレクターが言い出した時は、もう「なげている」(笑)ときですね(そんなことはないか)。
でも、それでどんどん編集を変えていったら、それはそれで、
「あ、このひと、さすがデキるひとだなあ」と思われたりして。
なんじゃそりゃ。
意味ないね(柴田恭兵)。
そんな論議がバカバカしくなるくらい、この「Lust For Life」は、素敵な音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオに仕上がっています。
いわゆる、リリック・ビデオ的な、というか…「Music Video」というよりは、「音そのもの」を伝えることを主にしたいから、映像は印象的なものを「一撃」で!、結果、こういう形に、っていう感じがします。
そして、
それが、こうして「表目」に出て、
いい音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオになったという。
この感じ、日本にもあるといいなあ(無理っぽいけど)。
なぜなら、
「イメージ」撮りたがる業界なので。
そして、
「イメージ」押さえておきましょう、と言ってしまうクリエイターが多いので(含む自分…涙)。
という、See Your Music!でしたよ。
では、またお会いしましょ。さよなら、さよなら、さよなら…!
ついでに、川村ケンスケの「黒・音楽ビデオ/映像論」を読みたい方は…
(といっても、「黒」ばっかりではないですが…)
こちらも!
この映像大好きkkは、こういうブログを書くことが専門ではなく、いろんな映像の仕事をしております。
それらをプレイリストにしました。
お茶のお供に、ぜひどうぞ。
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