『昨日より今日はもっと×2!素敵』 BLOG(イケてる大人計画)

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【アニオタはかくしてLIVE演出家になった】21小節目♪「アイドル密度日本一は鳥取県!ワーストは?大学進学先とアイドル数には相関関係がある!?」

れらpです。

なんだかんだと4月になりました。アニオタとしては、新クールのアニメ新作が気になってしょうがない時期ですねぇ( ゚Д゚)
学生の皆さんは新しい学年になって、クラスの人間関係に一番気を遣うタイミングなんじゃないでしょうか!?

 

★中学3年生のほんのり甘酸っぱい青春が垣間見える予感がします。4月スタート新作「月がきれい」★


TVアニメ「月がきれい」番宣PV

 

 

■誰も確実な数を把握していなかった全国のご当地アイドル数がようやく判明したぞ!

さて、2月の中旬くらいからずっと取り組んでいた、全国のアイドルちゃんたちのデータ第1弾がようやく出てきました。
そろそろこのネタに触れないと「やるやる詐欺」になりそうなので、今日は頑張って考察したいと思います。本エントリーは長いですよ~( ;∀;) 最低でも読むのに10分はかかると思います(汗)くれぐれも暇なときにお読みくださいね♪

 

2013年に放送されたNHK連続テレビ小説あまちゃん」の影響で、にわかに市民権を得た"ご当地アイドル"
それまでアイドルといえば東京で芸能界を目指す子たちだけの世界と(世間一般では)思われていたものが、「地方で」「その地域を盛り上げるために」「東京のアイドルにはない身近さで」アイドル活動を行う、というスタイルが広く知られるようになりました。

www6.nhk.or.jp

もちろんそれまでにも"地方アイドル"と呼ばれる子たちは存在していて、全国各地でそれぞれ活動していました。
当時は名称も定まってなくて、他にもローカルアイドル(ロコドル)」「地元アイドル(ジモドル)」など、複数の呼び名で呼ばれていましたね。
でも、アイドル史においては、やはりこの「あまちゃん」がきっかけで、彼女たち"ご当地アイドル"がようやく日の目を見たような気がします。

今ではすっかり各地に定着して、全国のどんな地域にもとりあえずご当地アイドルが存在する、という状況になっています。
というわけで、じゃあ実際どのくらいのご当地アイドルが現時点で存在するのか、というのを詳しく調べてみた!というのが今回の調査です。

 

それでは発表しましょう( *´艸`)
現時点で全国のご当地アイドル数は…

ずばり961グループ!!ありま~す!!
数年前までは1千数百グループある、と理解していたので、どうやら減少傾向にあるようですね。

 


■ご当地アイドルと地下アイドルは似て非なる存在

まずは、前提となる「ご当地アイドルってそもそも何?」という定義から確認してみます。

ご当地アイドル。
その名の通り「ご当地」つまり各地域で「その地域特有の気候風土、特産品、歴史、名所旧跡などをアピールしながら活動する」アイドル。
その究極の目的は、自分たち自身が有名になることによって、活動地域(ご当地)にファンをはじめとした人を呼び込み、地域を活性化することにある。
しばしばローカルCMなどにも出演する。

全国で一番ご当地アイドルらしいのは、
青森県を中心に活動する「りんご娘」ですかねぇ。

その名の通り、青森特産のりんごをPRすることが最優先のグループで、実際メンバーの名前もりんごの品種名から来ているし、彼女たちのりんごについての知識も半端ない。
青森県外などで開催される物産展などにも同道し、一生懸命りんごをアピールしています。
歌う楽曲も超りんごアピール(笑)
しゃべるときも方言(津軽弁)を使っているので、とってもほんわかした優しい気持ちになれる、れらpイチ押しのご当地アイドルちゃんです。

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りんご娘 | 青森最高! 産地直送! 地方活性化アイドル

 

いっぽうで「地下アイドル」
この子たちは、活動地域がどこであれ、特にその地域の何かをアピールするわけではなく、純粋にアイドル活動をやっている子たちです。
ただ、多くは知名度不足で、その活動がメディアに載ることはほとんどありません。
定期的なライブや、活動地域で行われるさまざまなアイドル系イベントへの出演がメインとなります。

公(おおやけ)のお祭り会場などに呼ばれることもほとんどなく、どうしても活動が極所化、アングラ化してしまうことから、「知る人ぞ知る」状態になり、転じて「地下アイドル」と呼ばれるようになっています。
(以前も触れましたが「地下」という言い方があまり良い印象を与えないので、最近はライブアイドルとも呼ばれますね)

つまり"地域をアピールしているか否か"が、ご当地アイドルか否か、の分かれ目だと思って間違いありません。

そして、メディアや行政、商業界にとって、この"地域をアピールしている"点が、唯一のご当地アイドルの存在意義ですから、この両者の違いは実は非常に大きな違いとなります。

 


■ご当地アイドルと称していながら活動実態は地下アイドル、というグループが結構多かった!

さて、今回の調査方法ですが、基本は活動実績に基づいています。すなわち、

▽原則過去半年間に実際にライブをやったり地域のイベントに出演した実績があるか?
▽メンバーがブログやツイッターでちゃんと"ご当地"活動をアピールしているか?
▽運営会社はちゃんと現在進行形で存在しているか?
▽ホームページはあるか?きちんと更新されているか?
▽そしてそれらは、ご当地アイドルの定義に基づいたコンセプトや活動実態となっているか?

といった複数の項目をクリアしたグループを、全国47都道府県、すべてチェックして1件1件数え上げていきました。

今年に入ってから結成されたグループ(活動実績が半年に満たないグループ)でも、その他の項目がしっかりしていて、ライブ開催やイベント出演がなされている場合はカウントしました。

あと、当然ですが年度末をもって解散すると明記しているグループは除外しました。

もちろん、この業界、昨日まで活動していたグループがいきなり解散することも珍しくない世界だし、逆にこうしたネット系では拾えないけれど、確かに活動はしている、というグループもあると思うので、1桁のレベルで正確かと言われると自信がありませんが。

961組という数字は、あくまで2017年3月末時点のものだと思ってください。

ただ、今回のリサーチで正直苦労したのが彼女たちの「活動実態」。
今回の調査は、上記に加え、独自のルートを使って各地のアイドル運営さんとも随時連絡を取り合い、彼らの情報も加味して確認を取ったわけですが…。
ご当地アイドルと称しているのに、実際は地域のイベントへの参加実績がないというグループが非常に多かったという印象があります。
それはすなわち地域に認められていない、ということ。
「自称」ご当地アイドル、というワケです。

こういうグループの場合は、ホームページをチェックして、ディスコグラフィーに載っている楽曲のなかにご当地を謳ったものが1曲でもあれば一応良しとしました。
まあ、そういう意味では"甘々のご当地認定"であることは否めませんが笑

そんな甘々フィルターでも、ただの地下アイドル、としか言えない自称ご当地アイドルが結構多かった|д゚))))

前項末尾でも少し触れましたが、これには大きな原因がありますので、紙幅に余裕があれば後述しましょう。

 


■地方都市で突出してアイドル数が多い岡山県の謎!独自パラメータ「アイドル密度」(笑)!?

それでは具体的に見ていきます。
絶対値として一番ご当地アイドル数が多いのは東京都(153グループ)。まあ人口が多いですし、ビジネスのパイも大きいですから当たり前といえば当たり前ですね。
ついで大阪府(133グループ)、愛知県(107グループ)と続きます。
いわゆる「東名阪」です。

ここで大きく水を空けて第4位が福岡県(65グループ)。第5位が北海道(62グループ)。
さらに半減して第6位が宮城県(31グループ)。

面白いのは、これに続く第7位にアイドル数29グループの岡山県がつけていることです。
岡山県にギリギリ負けて8位が広島県27グループと続きます。

 

ここまでの上位グループはすべて、政令指定都市を抱える地方の巨大都市である、ということが分かります。
経済規模も大きいし、人口も多いですから、アイドルの数が多いのもなんとなく納得できますよね。

ただ岡山県はちょっと違和感があります。一応岡山市政令指定都市になっていますが、他の都市と並べた時、人口および経済規模に比してアイドル数が多すぎる気がするんです。
岡山県の人口:192.2万人⇔広島県の人口:284.7万人)
はて??

ということで、ちょっと視点を変えてデータを分析し直してみました。

 

都道府県の人口をアイドル数で割って、人口n人あたり何組アイドルが存在するか、という数値を出してみました。
これすなわち「アイドル密度」(笑)
すると、面白い傾向が見えたのです。

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一番アイドル密度が高いのは、
63,667人に1組の割合でアイドルが存在する鳥取県(!)(アイドル数9グループ)。

次いで第2位が、66,276人に1組の割合でアイドルが存在する岡山県だったのです。

これは、最下位の茨城県(58万3,400人に1組)に比べると、およそ10倍(!)のアイドル密度、ということになります。

 


■「大都市周辺地域はアイドル密度が低くなる法則」に負けない鳥取・岡山の秘密!

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こちらの地図は、都道府県別のアイドル密度を、可視化したものです。
色が赤ければ赤いほどアイドル密度が高く、淡ければ淡い(青くなる)ほどアイドル密度が低いことを示しています。

最上位の鳥取・岡山に次ぐのは大阪愛知(愛知県はまあほぼ名古屋市のことといっていいでしょう)。
ピンク色の宮城(ここは実質仙台市ですね)・福岡、続くオレンジ色の北海道・東京周辺を見てください。
いずれも色が淡いですよね。
つまりアイドル密度が低いわけです。

ここからは、一定の法則を見出すことができます。
すなわち「大都市部の周辺府県はアイドル密度が低い」。

事実、東京周辺の神奈川(約57万人に1組)埼玉(約43万人に1組)千葉(約33万人に1組)や、
大阪周辺の奈良(約45万人に1組)兵庫(約43万人に1組)滋賀(約28万人に1組)京都(約20万人に1組)などは、軒並みアイドル密度が低い。

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これらの府県はみな、東京や大阪を中心とした経済圏・生活圏を構築している地域です。
地元でアイドルを立ち上げても、近隣に強力なアイドルグループがひしめき合っていて、パイ(金を落とすファン)を奪うことができない。

ここから逆説的に、鳥取や岡山のアイドル密度がトップレベルである理由が類推できます。

 

まず鳥取県
隣接するのは兵庫県岡山県島根県です(南西部がかろうじて広島県に接していますが、まあこれは無視していいでしょう)。
まず、生活圏・経済圏としては、隣接県に包摂されていない、独自の地域である、という特性があります。交通アクセスも全国最悪レベル
よく言えば自立している、悪く言えば「陸の孤島」です。
島根県東部(松江、出雲)と鳥取県西部(米子、境港)は隣接していて一大経済圏を形成していますが、児童生徒が相互に越境通学するほどの密接性は見られませんし、商売人気質の米子人と政都である松江人とは根本的にカルチャーが異なります。

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次いで岡山県
関ヶ原以来、西軍だった毛利のお膝元である広島と、西軍を裏切った小早川が治め、後に家康の娘が嫁いだ池田家が代わって治めてきた岡山は、
よく言えばライバル同士、悪く言えば反目し合ってきた。
岡山人の目は常にライバル広島に向けられ東に隣接する兵庫県は比較的に眼中にない暮らしを送ってきた土地柄です。
岡山人は、広島のやることは何でも対抗する。

ちなみに鳥取県岡山県は隣接県ではありますが、間に中国山地が横たわり、生活圏としては別なので、お互いのシマを荒らされる心配はありません。

これらのことから、この両県は、大都市部に依存しないアイドル商圏を形成してきたことが伺えます。

(転勤族のれらpは鳥取県にも広島県にも住んでいましたのでこの地域の人々の気質はよく知っているつもりです)

 


■東京志向の秋田県ではアイドルが育たない!?

ところで、同じように大都市部に依存せず、独自の生活圏を形成しているはずの秋田県のアイドル密度が極端に低い点にも触れておかなければいけないでしょう。
ご覧のとおり、秋田県のアイドル密度は全国第45位(堂々のワースト3)人口約51万人に1組しかアイドルが存在しません。

アイドル密度ワースト10には他に島根県長崎県岩手県が入っていますが、これらはみな「大都市部周辺はアイドル密度が低い」という法則に合致しています。
島根県は広島と生活圏を一緒にしている、長崎は福岡県、岩手は宮城県というアイドル高密度県に近接)

これに対し秋田県は、東北地方の中の「陸の孤島です。東京からのアクセスも、東北の中で一番悪い(高速道路、新幹線、航空便)。
奥羽山脈で太平洋側と分断されているうえに、仙台をはじめとする東北各都市からは距離が離れすぎていて商圏が完全に独立している。

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このような地域性から、鳥取化や岡山化して、アイドル密度が相当高くなってもおかしくないはずなのです。

ではなぜ秋田県はアイドル密度が低いのか?

その答えは、秋田人の気質にあると推測できます。すなわち、
秋田の子は「非常に東京志向が強い」。
隣接地域へのアクセスが極めて悪いため、大都市部に出るには一気に東京まで出てしまうことが一番簡単なルートになっているのです。
中途半端に仙台あたりに行くよりもコストパフォーマンスが良い。

これらは、秋田県の高校生の進学先データにも表れています。

平成28年3月の秋田県の高校卒業生の大学進学者数は合計3,877人(ちなみに大学進学率自体は45.3%)。
うち県外の大学に進学した人数は2,749人(70.9%)。
さらにこのうち東京および関東地域の大学に入学した人数は1,146人(41.7%)。

つまり、高校生のおよそ半数が大学に進学するうち、県外に進む割合がおよそ7割。
さらにその半数近くが東京およびその近郊の大学に入学する、ということです。

(出典)秋田県教育庁高等教育課「秋田県高等学校卒業者の進路状況調査 平成28年3月卒業者」

http://www.pref.akita.lg.jp/uploads/public/archive_0000000928_00/h28-sotugyousya.pdf

 

★大学生アニメといえばコレ!「げんしけん」★

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TVアニメ『げんしけん二代目』公式サイト


比較対象のため、鳥取県の同時期の進学人数も確認しておきましょう。

平成28年3月の鳥取県の高校卒業生の大学進学者数は合計2,104人(大学進学率は43.5%)。
うち県外の大学に進学した人数1,881人(89.4%)。
ここまではむしろ秋田県より鳥取県の方が県外進学率は高いですが…。
このうち東京および関東地域の大学に入学した人数は僅か276人(14.7%)となります。
秋田県の子の東京志向が明らかに高いことが読み取れます。
さらに特筆すれば、鳥取県の場合は、同じ中国地方の大学に進学する人数が512人(27.2%)にも達します。
このことから、鳥取県の子は、たまたま地元に大学数が少ないために県外進学率が高いが、近隣に適切な大学があればなるべく近場に進学することを目指している、
ということが読み取れます。
秋田県の子の東京志向とは明らかに異なります。

(出典)鳥取県教育委員会事務局高等学校課「鳥取県における高校卒業者の進路状況」

http://www.pref.tottori.lg.jp/secure/297222/28daigakusingakujyokyo.pdf

話を元に戻しましょう。
秋田の子は、東京志向が非常に強いため、東京のモノが一番だと考える傾向がある。つまり、メイドイン東京が一番の理想。
このため「地元で東京の真似事(=アイドル活動)をしても受け入れがたい」のではないか?という仮説です。

 

★そんな秋田に受け入れられた実力派ご当地アイドル「pramo」みんなとっても良い子でキュート!★

pramo-akita.com

事実、秋田のお年寄りとお話すると、未だに秋田出身の元アイドル桜田淳子さんを自慢したり、俳優の柳葉敏郎さんを知ってるか?と聞かれたりします。
若い子は佐々木希ちゃんや、アーティストの高橋優さんを激推ししてきます。

つまり、全国区になった秋田出身者は徹底的に自慢するが、中途半端な(というと失礼ですが)ご当地アイドルは、よっぽど中央で売れないと見向きもしない、という気質があるのではないか?ということです。

(転勤族れらpは秋田市にも5年間住んでいましたww)

 


■名古屋は既に飽和状態!ご当地アイドルのビジネスモデルはもはや限界!?

東京以外の地方都市でのご当地アイドルのビジネスモデルは、おおよそ以下の通りです。

①特定の地域、商店街、観光協会、業界団体等の後ろ盾を付け、関連するイベント(お祭り等)に出演する。
②独自の楽曲(多くは地域性豊かなもの)をリリースし、そういった場で披露しつつ、独自に定期ライブも繰り返して地道に地元ファンを増やしていく。
③その楽曲をあわよくばオリコンなどでランキング入りさせ、その実績を元に地元企業や行政から新たな仕事(インナーイベント等)やスポンサーシップを取り付ける。
④これら地域とのパイプを太くする中で、行政や公的機関から「〇〇大使」や「〇〇イメージキャラクター」の肩書を貰い、その信用で新たな営業を受注する。
⑤①に戻る

つまり、前述しましたが、地方でアイドル活動をするにあたって「地域をPRする」とは、上記①の後ろ盾を付けるための必須条件であり、逆にその要素がなければ、ご当地アイドルとしてビジネス展開するのは非常に難しい、ということなのです。

もし①がない状態で活躍する場を確保しようと思ったら、よほど音楽性やタレント性に優れ、それこそ東京にいてもすぐに頭角を現すようなレベルのグループとしてデビューし、地方マスコミがほっとかないような人気をあっという間に作り出すしかないわけです。
(名古屋発の男性アイドルグループ「BOYS AND MEN」は高いクオリティでこの問題を解決して全国進出を果たした稀有な例)

ところが実際は、メジャーデビューをすぐに果たせるようなグループを地方の人的資源だけで簡単に作れるわけもなく、地域の数少ないクライアントである企業や行政は、彼女たちが決してまだ一流ではないことを認識しつつ、「地域をPRする」というコンセプトだけに依存してオファーしている、というのが実態です。
(だからこそ③の"箔付け"というのが非常に重要になる。今どきオリコンでランキング入りしても業界的にはほとんど影響はないが、地元への営業効果は絶大。

であればこそ、本来であればその地域ごとに生存可能な「適正グループ数」というのがあるはずで…。
アイドルビジネスの総本山、東京都のアイドル密度(約8万8千人に1組)を上回る大阪(約6万6千人に1組)、名古屋(約7万人に1組)はもはや飽和量に達しているとみて間違いないでしょう。

ちなみにアイドルちゃんの主要潜在顧客は当然ながら「男性」ということになるのですが、大阪府の男性人口は約426万人、愛知県は約374万人となっています。(←乳幼児含む笑)

イベントの世界では、どんなジャンルでもターゲットの0.5%は何らかの興味を持つ、という法則がありまして、これを当てはめると、大阪では約2.1万人、愛知では約1.9万人の男性が潜在顧客となり得ることを示しています。

133グループがしのぎを削る大阪では、奈良、京都、滋賀、兵庫などの隣接県も顧客ゾーンとして取り込めるでしょうから、これら地域の男性約523万人が加わり、潜在顧客数は合わせて約4.7万人。まだ一息くらいはつける余力がありそうです。

ただ、107グループ存在する名古屋はその地域特性から、せいぜい商圏として取り込めるのは岐阜(男性98.4万人)だけでしょうから、グッと少なくなって、潜在顧客数約2.4万人。
既に限界を超えており、これ以上アイドルが新規参入してくれば、早晩共倒れは避けられないでしょう。
名古屋を拠点として活動するSKE48が、AKBグループ内で最もビジネス的に苦しい展開を余儀なくされているのも、こうした背景があるんじゃないかと思います。

 

★血と涙の名古屋決戦編が名作でした!「終わりのセラフ」★

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公式サイト 終わりのセラフ.com


囲い込めるファン数が少なくなるということは、上記ビジネスモデルの②およびその母数をベースとした③の戦いの部分が非常に困難になることを意味します。

結局のところ「ご当地アイドルの地下アイドル化」というのは、この限られたパイを他のグループから分捕るためのサービス過剰化、ということに他なりません。
ただし、サービスの過剰化は例外なくいかがわしさを増大させますから、上記モデル③や④が困難になる、というアンビバレンツを構造的に抱えざるを得ない。

すなわち、一定地域のアイドル数の飽和は、ご当地アイドルの従来からのビジネスモデル崩壊を必然的に引き起こす。

 


■ご当地アイドルはそもそも芸能界でメジャーデビューするビジネスモデルではない!新機軸の開発が急務!!

ご当地アイドルは、基本的にその地域で完結したビジネスモデルです。
利益の大半は、ギャランティにせよライブ収益にせよ物販にせよ、地元経済から受け取っているし、活動フィールドも地元が中心だ。

ここで下手にメジャーを志向すると、大変なことが起こります。
今までCDを売っていたら、原価以上の売り上げはすべて自分の懐に入っていたものが、メジャーで流通させると大半の利益がレーベルや原盤権利者の元に流れ、自分たちには数%しか返ってこなくなる
また、メジャーは基本的にCD売ってなんぼの世界(あるいはダウンロード販売、有料ストリーミング配信)ですから、活動の大半はこういった楽曲セールス活動に費やされ、自由にできる時間がなくなって思うように自主ライブが開催できなくなる。
ライブが出来なければ、今まで当たり前のように得ていたチケット代や、物販が当然ながらできなくなりますから、短期的には収入が大きく落ち込みます。
(仮にレーベル主催のライブに出演しても、当然中間マージンが取られていきます)

しかも思ったほど楽曲が売れなかったり、ライブ収入が少なければ、いつなんどきメジャー契約を切られるかもしれない。

こういったリスクが分かっているからこそ、ご当地アイドルグループの中には、頑なにメジャーからの誘いを断るところもあるわけです。

つまるところ、ご当地アイドルというビジネスモデルにおいては、「メジャーデビュー」は必ずしも重要ではない、ということです。
地域で完結している限り、それは最初から「ゴール」として設定されていない。
いっぽう、飽和地域では、従来からのビジネスモデルではもはや食っていけないギリギリの崖っぷちが迫っている。

ではどうすればいいのか!???
かつてCDが売れなくなった時期に、多くのアーティストがライブのマネタイズにシフトしたように、このあたりでパラダイムシフトして新しいビジネスモデルを構築する必要があるかもしれません。

もちろん、グループや地域によっていろいろと事情が異なるでしょうから、一律なパターンというのはありませんが。
間違いないのは、先行して新機軸を打ち出したグループほど、ビジネス的には頭一つ抜ける確率が高いだろうということです。

いま、これイケるんじゃない!?というアイデアがひとつあるにはあるんですが…。
とりあえず僕の身近な運営さんにこっそり耳打ちして、トライしてもらえたらいいなぁ~(#^^#)と思ってみたり。

成功したらもちろんこの場で報告したいと思います(笑)


ということで、今回のエントリーは主に全国のご当地アイドルちゃんの実数を元にしたお話をしてみました。
他にもいろんなデータを取っていますので、また別の機会に、今度は違う視点でお話してみたいと思います。