『昨日より今日はもっと×2!素敵』 BLOG(イケてる大人計画)

『昨日より今日はもっと×2!素敵』 BLOG(イケてる大人計画)

【イケてる俳優】【イケてるタレント】【イケてる文化人】がエンタメ、トレンド、恋愛等々、得意ジャンルで『昨日より今日はもっと×2!素敵』情報をお届けしていきます。常に明日に向かって進化を遂げるイケてる大人計画を実行中!?イケてる大人の読者登録【1000人】目指しています。お気軽に登録!参加してください。よろしくお願いいたします!!===POWERD by WAJA‐NEXT===

【アニオタはかくしてLIVE演出家になった】49小節目♪「お金を使ってくれる人だけが"ファン"なのか問題の炎上騒動は、大衆向けビジネスにサロン的経営ポリシーを持ち込んだ結果」

れらpです。
最近やたらと目につくようになりました。
パフォーマー、クリエイターにとって「どういう人が"ファン"なのか」問題。

今回のエントリーは、この問題に対し、一応明確に僕自身の旗幟(きし)を鮮明にしておこうと思ってまとめてみました。


■小さな波紋が大炎上まで行きついた

ことの起こりは今年新年早々に、とある地方在住の方がツイッターに投稿したコレ。

「都会に住んでいて、イベントやライブにたくさん行ける人だけが本当のファンなんですか?」

f:id:rerarera_p:20180206230847j:plain

この問いかけに対し、実に賛否両論、というか半ば炎上気味に多くの方が持論を展開する、という騒ぎが起こりました。

次いで、今度は逆の論調で、作曲家であり音楽プロデューサーであるサクライケンタ氏がこんなことを呟き、プチ炎上します。

「アイルネ解散について(筆者注)悲観的にツイートしてる人は、ライブに行ったりグッズ買ったり予約してCD買ったり友達に勧めたり文字通り"応援"してたのかな?
アイドルでもバンドでもファンの方ありきで活動が出来ます。もし続きが見たいならそうなる前にそうして欲しいなって僕は思います。
解散残念です。」

f:id:rerarera_p:20180206231344p:plain

(注)「アイルネ解散」…「アイドルネッサンス」というアイドルグループが解散することになった。サクライ氏の見解は、同グループの売上=人気が思ったほど伸びなかったことが解散の一因であるとして、最初からみんながちゃんとお金を落としていればこんなことにならなかった、と言っているように世間から受け止められた。


さらにごく最近、今度はブロガー・作家として活躍されている、はあちゅうさんがこんなツイートを投稿しました。

「私はお金を使ってくれない人はファンとは呼ばないと思う。クリエイターが活動を続けるためにはお金が絶対に必要なので、お金を使って才能を伸ばすことに貢献してくれる人がファンだと思う。本を「くれるなら読みます!」イベントを「タダなら行きます!」とか言われるの腹立つ。それはファンじゃない。」

f:id:rerarera_p:20180206231549p:plain

もちろん、いずれも「断片的な呟き」つまり「極論」です。
これだけ見ても、サクライ氏や、はあちゅうさんの真意は分からない。

でも最近の日本社会の風潮として、とりあえず脊髄反射的に目の前の「ことば」に反応する人たちが多数いて、まあ当然の成り行きとして、はあちゅうさんのこのツイートは今、現在進行形で大炎上しているわけです。
(もともと彼女は"炎上体質"というか、端的に書き過ぎる癖があって、それがともすれば「言葉足らず」となって自ら炎上を招いている側面もある)

でも僕には、最初に一石を投じた地方在住の方の気持ちも分かるし、サクライ氏や、はあちゅうさんの言い分もそれなりに理解できる。
ただしこれだと「なんやオマエ両方の意見肯定して八方美人なだけやん」て言われそうなので、ちょっと自分自身の経験値も踏まえながら、この両極端の意見を紐解いてみたいと思います。


■初期投資が半端ないアイドルビジネスにとって「お金を落としてくれるファン」層の拡大は最優先の経営課題

ここのところアイドルビジネスに関わっているのでよく分かるのですが、アイドル運営にはとにかくお金がかかります。

まあ7's milky way ☆(通称ななみる)の場合は、少なくとも楽曲制作そのものに関しては僕が自分で作っているので、事実上ほとんどお金はかかりません笑
(僕自身がグループに制作費を請求しなければ済むことだ)

▼最近公式サイトがオープンしました。こちらの整備にかかる経費も必要な投資のひとつ。

f:id:rerarera_p:20180206234439p:plain

www.7smilkyway.com


ただし、レコーディングやマスタリングなど、僕のところで完結しない部分には、経費が発生してきます。僕以外の誰かが稼働するからです。

てことで曲はほとんどタダで出来たけど、じゃあ振付は?ってなると、ここで「振付料」という経費が発生します。もちろんアイドルちゃん本人が振付を考えているグループの場合は、この部分はゼロコストですね。でもななみるの場合はプロに頼んでいる。その分、クオリティは非常に高い。必要な投資です。

それに、ダンスレッスン。これにもレッスン料、スタジオ借用料などの経費が当然かかる。

衣装。ここもお金を掛けないわけにはいきません。靴やら何やら含めると、それなりにいい金額だ。しかも、一年間着たきり雀、って訳にもいきませんから、じきに二着目、三着目が必要になってくる。

そのほか、グッズを作るための初期投資だったり、イベントをやれば会場や機材の借用料、消耗品の購入、あれやこれや、実に多岐にわたって細かい経費がどんどん積みあがっていく。

f:id:rerarera_p:20180206234849p:plain

つまり、初期投資が半端ないわけです。
でも現実問題として、この部分はおろそかにできない。
最低限の投資をして、まずは一定程度のクオリティを確保しないと、スタート地点にすら立てないからです。

だから当然、アイドル経営としては、活動がスタートしたらまずはその初期投資を回収していかなきゃいけない。
ここが回収できないと「資金が尽きた時が自動的にグループ解散の時」となってしまう。だから「持続性を確保する」というのは何よりも優先される経営課題なわけです。

しかも同時に、メンバー自身にもギャラを払っていかなければいけない。
本人たちのモチベーション維持のためにも、無給で稼働させるわけにはいかないのです。
(ちなみにここをないがしろにして「やりがい搾取」をしている地下運営は山ほどある。ななみるのメンバーには、何があってもそんなことはさせない)

というわけで、アイドル経営はまさに「お金が幾らあっても足りない」。

そうなると、当然ですが「お金を使ってくれるファン」は、運営にとって大変ありがたい存在になります。
特に、まだまだファンの絶対数が少ない場合、一人のファンが抜けると、金銭的にはそこそこダメージだ。

ただ、じゃあそのファンが落としてくれるお金が、グループの初期投資を埋め合わせてくれるほどのものかというと、実はそうでもない。つまり、それくらい初期投資額が莫大なわけです。
誤解のないように補足しておくと、じゃあお金を使ってくれてるファンのことを大して気にかけていないのか、といったらそんなことは全然ありません。間違いなく大事な「お客様」だ。

ただ、結成当初の、特にまだまだファンの絶対数が少ない段階のグループは、当然の経営判断として、「顧客層の拡大」すなわち「新規ファンを増やす」ことこそが最大の命題だ。自分たちのマーケットを拡大して、まずは広く世間の認知を得ていくこと。
無名のグループである以上、自分たちのことを「知ってもらわないことには」スタートできないからです。
もちろん、ファンが増えれば、ひとりひとりの単価は低くても、お金が回っていくようになるから、ファンにとってもそのほうが「持続性」がある。
自分の生活を圧迫してまでアイドルに入れあげるというのは、どう考えても健全ではない。
また、いつまでも「特定のファン」に頼っていては経営が不安定になります。
ファンなんて、簡単に心変わりする。ちょっとしたことで「干し」たり「他界」したりする。極論すれば、そのファンの気分がグループの生命線を握ってしまう。
それはどう考えても不適切だ。その人のためだけにアイドルやっているわけじゃない。

だから「顧客層の拡大」は、グループの経営を安定させるため、そしてファンの皆さんに気持ちよく無理のない範囲で持続的に応援していただくために絶対的に必要なベクトルです。


■「お金を落とす客だけが客だ」と言い切れるのは「サロン的経営手法」

ここでサクライ氏やはあちゅうさんの言葉を思い出してみましょう。

アイルネ解散の一因が「ファンがお金を落とさなかったから」と言ってのけたサクライ氏。
彼は、その後のツイートでこんなことも呟いています。

「さっきのツイートに対してうるせーとか言ってくる人は心当たりあるからなのかなぁと個人的に思います。
ちょっとツイート掘ったら発売中のチケット譲って下さい、とか出てきたり、そういう人に対してです。
芸術はタダじゃないです。」

f:id:rerarera_p:20180206231810p:plain

最後の一文「芸術はタダじゃない」まさにおっしゃるとおり。今見てきたように、お金は「底の抜けたバケツのように」かかります。

はあちゅうさん

「こういうことを言うと絶対「応援したいけど、お金を出せない人もいます」って言う人が出てくるんだけど、お金がないのはそちらの問題であって、私が考える問題じゃない。私は私が活動するのにはお金がいるという問題が目の前にあってその解決を考えるのが仕事。お金を出す人を優遇するのは当たり前。」

f:id:rerarera_p:20180206231859p:plain

…まあこんな言い方をするから炎上するんだよなーとか思ってみたり笑

こういう考え方は、分かりやすく言うと「サロン経営」の基本ですね。
つまり、会員制の、ある一定の水準なりスペックなりを身に着けた人しか入れないし相手にもしない、という経営手法。
だからこういう発言につながる。

こういう経営ポリシーを貫く限り、その経営者(はあちゅうさんであったり、サクライ氏であったり)にとっての「客」はあくまで「お金を落としてくれる人」に限定される。
カネも払わない、いわゆる「無銭」客は、たんなる冷やかしであり、したがって「一見さんお断り」というスタンスになる。

例えるなら、銀座の高級クラブであり、先斗町の料亭である。
こういうお店では、客の着ている服とか、身に付けている小物、客が出す名刺に書かれている社会的ステータスを値踏みして態度を決められてしまう。あるいは「誰に紹介されて店に来たか」。

僕もこの手の経験は山のようにあります。
割と庶民的な服装で気軽に入っていったら、最初なんかよそよそしい態度を取られたのに、普通の色じゃないクレジットカード(笑)を出して名刺を見せたら一瞬にして態度が豹変して料理長が登場、なんてことはよくありました。
ホテルなんかだと、チェックインの瞬間に部屋がアップグレードとか笑

日本はまだいい方です。ヨーロッパなんかに行くと、そうした「身分によって態度を変える」という店の手法はよりあからさまだし、えげつない。それどころか人種によって座る席を変えられるなんてデフォです。
NYのクラブなんかに行くと、酷いところでは「背が低い」とか「太っている」とかいう外見だけで入れてくれなかったりするところもあるくらいです。

話を元に戻すと…。
だから「お金を払わない人をファンとは呼ばない」というはあちゅうさんの発言は別に間違っていない。彼女の立場からすれば。

そして同時に「お金を出す人を優遇するのは当たり前」と続く。

じゃあなんでこれらの発言が大炎上するかといえば…。

ひとつは、多くの日本人がこうしたあからさまな差別(あるいは「区別」と呼んだ方がいいのか…?)に慣れていないから。
人間はみな平等、なんて、無邪気にそんなことを信じているのは、世界広しといえど割と日本人くらいだったりするのですが、だから「お金を落とさない人」が「落とす人」と同じ扱いをしてくれ!と要求するケースがここ日本ではしばしば発生する。

ちなみに欧米では、サービスを良くしてもらうには、ウェイターやコンシェルジュやポーターにチップを弾めばいい。投資した額に見合ったサービス向上が受け取れます笑
(そういう意味では、はあちゅうさんのポリシーは明らかに欧米的だ)

もうひとつは、こういう「会員限定」的な、「サロン」的な経営をしている人が、あたかも「広く大衆に門戸を開いているかのような」印象操作を(意図的にしろそうでないにしろ)行っているために、本来は彼女たちの「顧客層ではない人たちにまで」メッセージを送ってしまっているから。

もともと自分の顧客じゃないんだから、不特定多数にこんなこと言わなきゃそれで済む話なんです。
本来はその人が「客か、そうでないか」は自分のところで密かにセグメントしておいて、秘密の対応マニュアルでその人にふさわしい処遇をすればいいだけなんです。
それをわざわざ表立ってこういうことをいうから、いらぬ炎上を招く。


■パブリシティを打ってくれる「無銭ファン」はとっても大切な存在

翻って、いちばん最初の某地方住みのファンの方の発言。
ものすごいはしょってまとめると、要は「気持ちさえ持っていればファンって言っていいんじゃないの?」「お金を落とす人がそんなに偉いの?」

今のななみるのポジション、すなわち、まだまだ知名度不足で、これからどんどんマーケットを拡大していかなきゃいけない立場の経営を行っているポジションで見ると、まさに正鵠。
お金を払ってくれようが、遠くから気持ちだけ応援してくれようが、「大事なお客様」すなわち「大切なファン」である、と断言できる。

なぜなら、ななみるは「サロン的経営を行っていないから」。
はあちゅうさんたちとはスタンスが真逆ですね。

もちろん、何度も言いますが「お金を落としてくれるファンは大変ありがたい」。目の前でお金を循環させてくれるわけですから、少なくともランニングコストは十分賄ってくれている。その面では確かにそういうファンは"偉い"。界隈で「太客」と称される所以です。相撲界でいえば「タニマチ」だ。

f:id:rerarera_p:20180206235941j:plain

でも、そういうファンの方と同じくらい、ただ単にななみるの呟きをリツイートしてくれたり、「いいね」押してくれたり、仙台から遠く離れた地にいるけれど「頑張って」と応援してくれる方々は、本当に本当にありがたい存在だ。
なぜなら、そういう人たちは「クチコミ」という名の、ななみるの広告、あるいは宣伝を事実上してくれているから。
そうやってまずは世間からの認知を得る、結果として「潜在顧客」をどんどん増やし、その中の何パーセントかでも、将来実際にライブに来てくれたり、CD買ってくれたり、なんらかのマネタイズに貢献してくれる人が出てくれればそれでよい。

ある商品を宣伝して、実際にその商品を買ってくれるところまで誘導することを、ECサイトでは専門用語で「コンバージョン」と言います。
一般的に、多くのビジネスにおいて、このコンバージョンレート(CR)は良くて数パーセントだ。
仮にCR10%の商品があったとしたら、それは大ヒット商品といっていいでしょう。この世界のレートはそんなもん。

具体的には、100人がななみるのことを知って、実際にライブに足を運んでくれるところまで行きつく(=コンバージョンする)可能性があるのは、その中の1人か2人、というのが普通です。
ということは、10人に来てもらおうと思ったら、その前提としては500~1,000人前後の「ななみるを認知している人」が必要だ。
100人に来てもらおうと思ったら、5,000~1万人がななみるのことを知ってくれなきゃいけない。
ちなみに、イベントのたびにコンスタントに100人集客できれば、メンバーにも十分ギャラを渡しながら、持続的に活動できると言っていいでしょう。

だから、お金は出せないけど、ななみるのことをSNS上で応援してくれて、呟きをリツイートしたり、YouTubeにアップしている動画を視聴してくれたり、公開生放送「ななとび」をPCやスマホで見てくれたりする人、というのは、いわば「歩くパブリシティ」だ。


【お久しぶりの第9回】ななみるの!大空飛び越えちゃってアイドルロードまっしぐら【デビューライブどうだった!?】


実際にそれを「CM」という手法でやろうとすると、莫大な経費がかかる。
すなわち、直接現場に来てお金を落としてくれなくても、間接的に広告費あるいは宣伝費を肩代わりしてくれているのと一緒だ。

「一見さんお断り」の「サロン的経営」とはまったく真逆。だから、多くのアイドルビジネスはこちらの手法を取るべきだ、と僕は考えています。

特定の人だけに出入りを許す手法だと、そのうち先細って「ただの信者の集会」と化す。「知る人ぞ知る」存在、なんてアイドルでもなんでもない、ただの知り合い同士のコミュニティで身内で自己満足するという無限ループの世界でしかない。
もちろん、AKBなどの、既にブレイクスルーしているアイドルグループなら、いっそサロン的経営手法でももはや成り立つでしょう。なにせ顧客(=マーケット)のボリュームがすでに極大化している。
大多数の日本人は、少なくともAKBという名前くらいは聞いたことがあるはずだ。

ちなみにCRを1%から2%に上げるのは、この場合アイドル側の責任だ。
より魅力的なパフォーマンスを行い、あるいは非常にクオリティの高いコンテンツをアウトプットすること。
それらを繰り返すことで、CRはどんどん上昇する(=ななみるを具体的に応援してくれる人が増えてくる)。

もし仮に、某アイドルが解散する理由を「ファンがお金を落としてくれなかったこと(CDをはじめとしたグッズを購入してくれなかったこと、あるいは有料ライブに来てくれなかったこと)」に求めるのだとしたら、プロデューサーとしてはまず最初に「なぜ売れなかったのか?」を自ら顧みるのが先決であり、そのことをすっ飛ばして「ファンの貢献不足」を責めるのは筋違いだ。

すなわち、サクライ氏がプチ炎上したのは、本来「歩くパブ」を大切にしなきゃいけないのがアイドル経営なのに、「サロン的発言をしてしまったこと」が原因だと言っていいでしょう。

アイルネは、斬新なコンセプトを持っていたし、とっても素敵なグループでしたがどう考えてもAKBほどはブレイクスルーしていなかった。巣鴨のおじいちゃんおばあちゃんまでもがアイルネの名前を聞いたことがある、というところまで行って初めてサロン的手法を肯定できるのです。

www.idolrenaissance.com


はあちゅうさん発言だってそう。実際はサロン的経営をしているのに、大衆相手の商売に(意図的でないにせよ)見せかけてしまったから、価値観の相いれない同士が激突した、という構図です。
つまり、言ってることとやってることが違う、というのが今回の炎上の根底に流れるメカニズムだ。

そういう意味では、今回の両極端の意見は、もともと戦っている土俵が違うのに、同じ土俵にいると双方が誤解して、お互いが幻相手に戦っている。
この戦いは永遠に相いれないし、本当ならそこにいるはず(とそれぞれが思っている)相手が実際にはいないから、いつまで経っても平行線。決着がつくはずがない。


■はあちゅうさんの定義は「広く社会全体で共有すべき"ファンの定義"ではない」

で、ここで"自ら炎上案件に首を突っ込んで楽しむ"ことで有名なプロインタビュアーの吉田豪氏(アイドル界隈では非常に有名な方だ)が参戦して、興味深いことを仰っています。(※アカウント名は「吉田光雄」さんです)

「はあちゅうさんの「お金を出す人がファン」発言が叩かれてるみたいですけど、「動画サイトとかで見るだけのお金を払わないファン」「ラジオとかテレビもちゃんとチェックしてくれるお金を払わないファン」「本を買うファン」「イベントに来るファン」に違いがあると感じるのは当然だと思いますよ。」

f:id:rerarera_p:20180206232858p:plain

「アイドルでいえば、無銭在宅ファンの存在もありがたいけれど、「俺もファンなんだから他のファン(現場に通いつめて物販で散財する人)と同格で扱え!」とか言い出したら、それはさすがにちょっと違う的な。」

f:id:rerarera_p:20180206233014p:plain

「本業が「テレビに出ること」で作品を作ったりライブしたりしない人にとっては「お金を使わなくても応援してくれる人=ファン」なんだろうけど、本業が本やCDを出すことだったりライブをしたりする人にとっては、「お金を使って作品を買ったり現場に来たりしてくれる人=ファン」なんじゃないかと。」

f:id:rerarera_p:20180206233036p:plain

ということで、この方、はあちゅうさん反対派を意図的に煽ってますね笑
でも、確かに「それでメシを食ってる」人からすればド正論だ。

それじゃあ「無銭ファン」は立つ瀬がないよ…いや、むしろその時点で「ファン」って名乗ることすら憚られる、…ていう流れ、僕はちょっと好きじゃないです。

「お金を落とす人だけがファン」というのは、あくまではあちゅうさんのビジネスの中だけの話であって、「広く社会全体で共有すべき"ファンの定義"ではない」。

それに「お金を落とすファン=良いファンとは限らない」

と思ったら、意外にもはあちゅうさん自身のこんな「ファン論」を見つけました。

wol.nikkeibp.co.jp

ぜひ全文を読んでいただきたいのですが、ポイントだけご紹介すると。

「自分の思い描いた通りの思考を持っていなかったからといって相手のすべてを拒否したり、ファンを振りかざして脅迫してきたり、はたまたファンであることに引きずられて自分でものを考えなくなっていたり…。こういった行動を取る人たちを「ファン」と呼べるのでしょうか。」

この記事でもやっぱりはあちゅうさんは、応援してくれるというならちゃんとお金を出して著書を買ってくれ、と主張されていますが、それはまぁ彼女が「サロン的経営手法」で身を立てているからであって、別にアイドルでもない彼女がそういうポリシーで今後もやっていこうとしていることにどうこう言うつもりはありません。

彼女は続けて、さらにこういうことを仰っています。

「「有名にならなくてもいいから地元でライブをしてほしい」「私にだけ握手してほしい」「名前を覚えてほしい」といった特別待遇を望む人は、ファンというよりも自分の欲望を満たしてほしいだけ。「ファン」の肩書を名乗りながら、応援対象の相手のことは見えていないな、と思います。」

こういう、鋭い指摘をする方だからこそ、やはりはあちゅうさんは優秀な方なんだろうなと思います。


■「お金を落とすファン」が"必ずしも良いファンではない"ことの実例

実際「お金を落としてくれる」ファンだからといって、なんでもやっていいわけじゃない。特に、アイドル本人に直接何かを説教してくるファンは、ご本人はその子のため、と思っているのでしょうが、正直言ってありがた迷惑以外の何ものでもない。

アイドルファンって、意外に「お父さん」が多いです。家庭に戻れば立派な父親だ。

もし仮に、自分の娘がよそで「ファン」と名乗るどっかのオッサンにその人格とか言動について「説教」と称してアレコレ注文付けられて、あげくに自信をなくして夢を諦めた、としたらどうでしょうか。

あるいは、アイドルを「普通の企業」と置き換えて考えたら?
何かしらその企業の商材に気に食わないところがあって、クレームを入れたい、と考えたとしたら?
その場合、あなたが訴え出るべき正しい窓口は、その企業の「カスタマーセンター」であり、飲食店であれば「店長を出せ」すなわち「責任者と話をつける」ということだ。

間違っても末端の売り子(=アイドル本人)を責め立てることじゃない。

だから、現場でアイドル本人に(例え良かれと思ってだとしても)アレコレ言うのは筋違いなんです。

最近ことあるごとに僕は皆さんに注意喚起しているのですが、そもそもアイドルは「自分の駄目なところは誰かに指摘されるまでもなく十分わかっている」。

というか、あなたが気づくようなところは、そもそもあなたに指摘されるまでもなく、実はとっくにその道のプロから注意・指摘され、絶賛改善中だったりする。
でも、現時点でそれが出来ていないからこそ彼女たちは常に葛藤しているのであり、自分自身との果てしない戦いに時に絶望しながらも必死で立ち向かっているのです。

そんな時にファンが出来ることは「ひたすら見守ってあげる」ことであり、「疲れたら愚痴のひとつ、悩みのひとつでも聞いてあげるよ」というスタンスなんです。

アイドルは、そんなあなたの言葉に勇気づけられ、「私を支えてくれる(あなたのような)ファンのためにも…」「もう少しだけ、頑張ろう…」と思うのです。
自分を見守ってくれるファンの存在って、あなたが思っている以上にアイドルの力になっているんです。

それを、自分が「お金を落としているファン」だから、という理由で、彼女たちが今こうなっている本当の背景や経緯、裏でどんな努力や挫折があったのかもロクに知りもしないで、瞬間的・刹那的に何かをアドバイスしようなんて、少なくとも僕にはそんなおこがましいこと到底できない。いくらなんでも不躾だし、乱暴過ぎる。

つまり、ファンの方は彼女たちの「逃げ道」や「支え」になってあげるべきであって、決して「プロデューサーまがいの態度」を取ることではない。

仮に本当に彼女たちを心配し、よくなってほしいという善意の発露なのであれば、まずは運営に言ってみるべきだし、事実本当に真剣に応援してくれるファンの方たちは、まず僕に「何かあったのですか?」「大丈夫ですか?」と様子を伺いに来る。
もちろん、僕だってあからさまにファンの方に内情を言えないことは山ほどありますが、「こんな風に心配してくれている人がいるよ」とか、場合によって苦言めいた話であれば、それを「今の彼女たちに相応しい適切な表現に翻訳して」伝えたりする。
追い詰められた人間に、どストレートに「オマエはダメだ」と言うのは最悪の悪手です。


■「見る」と「やる」では大違いなんだよ…

人材育成は「素人の付け焼き刃」では絶対できません。人を育てる、って、そう簡単なことじゃない。今や大手企業ならば、部下を育成する立場の社員には専門の「人材育成研修」を課すのが当たり前です。
ましてや「アイドル」という特殊技能者を育成するには、行き当たりばったりのその場の思い付きではすぐに破綻するんです。

もともと繊細な子が多い、というのもアイドル界隈の特徴です。
割と「男からしたら些細なこと」でも、彼女たちのガラスのハートでは耐えられなくて、一瞬にしてメンタルが粉々になることも多い。

結果としてメンバーがモチベーションを失って脱退、あげくにグループ自体が解散、なんていうバッドエンドが待っている。

もしどうしても自分好みのアイドルを育てたくて、ご自身がそのイニシアチブを取りたいのであれば、自分自身でメンバーを集めて新アイドルグループを結成し、楽しいこと1割、シンドいこと9割のアイドルプロデュースを自ら行ってみることをおススメします。

ただしこの場合は、呑気に酒飲んでる暇なんて本当になくなるし、こっちが解決したら次はあっち、という具合に、問題は次々にあなたを襲い、その終わりのない蟻地獄にあなた自身のメンタルが破壊されるかもしれません笑

自分の集めたアイドルの子に、あなた自身がキチンと信頼されることも、一番最初の最重要ミッションです。彼女たちは、あなたの全人格を、常に厳しい眼で見ています。些細な一言で、地道に築き上げてきた信頼が一瞬にして瓦解することだってある。
ましてや金銭管理が適当だったり、たとえ故意ではなかったとしてもマネージングが上手くいかなかったとしたら、もうこれは完全に信頼を得ることは不可能だ。

もし自分にはそんなことできない…と少しでも思ったのなら、「"余計な一言"は言わないようにしよう、それが、俺が推しているあの子のためだ」と考えを改めてください。


■アイドル(クリエイター)とファンとの良い関係とは

だから今のところ、実際に現場に来てくださって、お金も落とすし、余計なことは一切言わずに、何かあってもひたすら温かく見守ってくれている大多数のななみるファンの方たちは、本当に素晴らしいファンだと思うし、いっぽうで、まだ一度も現場には顔を出してくださったことはないけれども、生放送でいつもチャット参加してくださってる遠方の方だったり、公式やメンバーのアカウントが発するツイートやらなんやらに「いいね」を下さったりしている多くの方は、ななみるにとって本当に「宝物」です。

そこに「ファンとしての違いは一切ない」。
(ただし、現場に来てくれるファンの方は当然ながらメンバーと直に話もできるしチェキも撮れる。そういう具体的な距離感の違いは当然ながら存在する。当たり前だ)

僕は、メンバーがファンとの関係に悩む姿をずっと見てきています。
できることなら、そんなことに心身を費やして疲弊させるよりも、歌やダンスなどのパフォーマンスを磨くことにその貴重な時間と精神力を使ってほしい、と思っています。

その笑顔は、「あなた」が作ってくれているのですから。