読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

『昨日より今日はもっと×2!素敵』 BLOG(イケてる大人計画)

【イケてる俳優】【イケてるタレント】【イケてる文化人】がエンタメ、トレンド、恋愛等々、得意ジャンルで『昨日より今日はもっと×2!素敵』情報をお届けしていきます。常に明日に向かって進化を遂げるイケてる大人計画を実行中!?イケてる大人の読者登録【1000人】目指しています。お気軽に登録!参加してください。よろしくお願いいたします!!===POWERD by WAJA‐NEXT===

【アニオタはかくしてLIVE演出家になった】17小節目♪「真実はどこにある!?フェイクニュースあるいはオルタナティブ・ファクトについての考察」

れらpです。
今回のテーマはちょっと異色ですが、お口直しのつもりでお読みいただければ幸いです。既に似たようなオピニオンが出ているかもしれませんが、自分なりに整理したかったのでまとめてみました。


なおケーススタディとして一部政治的・外交的な内容のものを"例示"していますが、このエントリーは特定の思想に与する意図はありません。
可能な限り公平中立に記載していますのであしからずご了承ください。


■メディアの嘘が暴かれる時代

先日気になる報道がありました。
東京新聞が2月17日付で報道した「厚木の米軍機FA18 6割飛べず? 部品なし修理不能米専門誌惨状掲載」という記事が"事実と異なる"として、在日米海軍司令部が公式に反論した、というものです。
詳しい内容は省きますが、一番重要なのは、米海軍司令部が指摘したこのコメント。
「米海軍に事実やコメントを求めることなく東京新聞がこのような憶測を掲載されたことは残念という部分です。

詳細な経緯等についてはこちらをご覧ください。

news.yahoo.co.jp


もうひとつはNHKの人気番組ためしてガッテン!」(2月22日放送)で発生したケース。

nlab.itmedia.co.jp

糖尿病患者が、とある睡眠薬を服用すれば「睡眠中に血糖値を下げることができる」という内容に対して、医療関係者が「科学的エビデンスはない」、製薬会社が「こういう薬本来の用途以外の使い方をすることについて推奨しない」と批判しています。


いずれも新聞・テレビといういわゆるレガシーメディアがやらかしてしまった事例です。要するに
「真実でないことを真実であるかのように報じている」
として、直接の利害関係者あるいは専門家がただちに反論している、というお話です。

なお上記2例について、東京新聞はノーコメントNHKは「ご指摘を受けて番組内容を再確認します」とコメントしています。
(その後NHKは「ガッテン!」再放送を中止したうえで番組ホームページに詳細な経緯を記載し謝罪)※↓下記に謝罪文掲載されています

www9.nhk.or.jp

はたしてこの2例は「誤報」なのか?
「嘘ニュース(=フェイクニュース)」なのか!?

 


■「フェイクニュース」が大衆を操る

もともと「フェイクニュース」というのは昔からあったジャンルです。
日本人に分かりやすい例でいうと東スポ

"UFOにさらわれた"だの"怪物に襲われた"だの、「そんなバカな!?笑笑」というレベルで、庶民がネタにして笑えるような内容の記事を、ものすごく"真剣に"書いているところに面白さがあった。

東スポ」は昔からそういう新聞だし、読者もそれを分かってて楽しんでいた。
東スポさんスイマセン笑)

メディアの歴史の中で一番古く記録されているフェイクニュースといえば、1938年にアメリカで起こったあるラジオ番組の例があります。
これは、かの有名なSF作家H.G.ウェルズの書いた宇宙戦争」という作品を、番組制作陣が「実況ニュース」というスタイルに脚色し、あたかも本当に宇宙人(この場合は火星人)が地球に攻めてきたかのような迫真のスタイルで放送したところ、これを聞いた多くの人がそれを「本当のニュース」と勘違いし、全米が大パニックに陥った、という事件です。

f:id:rerarera_p:20170228215252j:plain

もともとこの事件は、番組冒頭で「フィクションだ」と断りを入れているので、厳密な意味では「フェイクニュース」には当たらないのですが、途中から聞き始めた人たちが信じてしまった、ということで、結果的にはフェイクニュースになってしまったケースです。
マスコミが世間に与える影響、報道倫理、あるいは社会心理学上のテーマとして、メディアに関わる人は、必ず学ぶ事例ですね。

ところが、いまネット時代を迎え、こうしたリテラシーを学ぶ機会のない大多数の人たちが毎日無秩序に何の根拠も裏付けもない「フェイクニュース」を垂れ流すようになり(あなたは真偽不明のニュースを「記事タイトルの面白さだけ」で深く考えずにリツイートしていませんか?)、またそれを読む私たちも、それが真実なのかフェイクなのかを区別できないまま、玉石混交の大量の情報に晒されるようになりました。

今回のアメリカ大統領選でもこの「フェイクニュース」が選挙に大きな影響を与えた、とされ、無視できない社会問題として最近クローズアップされるようになりました。

 


■情報のデモクラシー化は諸刃の剣

皆さんはかつてメディアに「階級」があったことをご存知でしょうか。

報道の内容・質ともに一流で社会的にも極めて信頼性の高いメディアのことを「クオリティペーパー」と言います。
これに対し、ゴシップをはじめ低俗・卑小な内容を扱うメディア「イエローペーパー」あるいはタブロイド紙と称し、人々は後者の報道内容については、あらかじめ眉唾で受け止める、という暗黙の了解がありました。

だから以前であれば人々は「どの階級のメディアが書いた記事か」によってそのニュースの信憑性をざっくりと判断することができたのです。
当然ながらイエローペーパーの書く記事をそのまま鵜呑みにしたり、それに乗っかって煽るような人は周囲からも嘲笑された。

ところがネット時代になり、ネットニュースにこれらクオリティペーパーの記事もイエローペーパーの記事も同列に並ぶようになって、そのあたりの線引きが分からなくなった。
記事の取捨選択が、一本一本の記事ごとになされるようになったのです。

もちろん、そのことによって良いこともたくさんありました。
今までクオリティペーパーが報じていたことだからと無条件に信じていたことが、実は裏があるのではないか?本当は間違いではないのか?
ということに大衆が気付きやすくなったし、したがって簡単にメディアに誘導されることもなくなった。
ネットの「集合知」は、根拠の薄いニュースをすぐに見破るようになったし、今までマスコミが触れてこなかったさまざまな"タブー"のような話も掘り起こされるようになった。

いわゆるクオリティペーパーの報道も、全部が全部正しいわけではなくて、質の悪い記事も驚くほどたくさん紛れ込んでいることが分かった。
これは一種の、メディアにおけるネットデモクラシーの勝利です。


いっぽうで、以前ならイエローペーパーの露悪趣味の低俗記事で片付けられていたことが、何の根拠もなく真実とされ、無秩序に拡散される事態が多数発生している。
このことで右派と左派の対立が以前より激化したり、世代間闘争が顕著になったり、富める者と貧しい者とがいがみ合うようになったり、罪もない人が大衆の好奇心に晒され、傷つくようになった。

そして何よりも悲劇なのは、そのニュースを信じる人々が「教条主義化」「原理主義化」し、社会の寛容さがなくなった、という点です。
事実、最近はちょっとしたことで人の揚げ足を取ったり、本来なら無関係の人たちが炎上を仕掛けてきたりする。

 


■「エコーチェンバー」~自分に都合のよいニュースしか信じなくなった不幸な時代~

最近は「テレビを見なくなった」「新聞を読まなくなった」という人が非常に多くなっています。
かくいう僕も、家で新聞は取ってないし、帰宅してテレビを点けるという習慣もありません。

なぜなら、必要な情報はすべてネットで入手できるからです。たいていの情報入手はスマホで事足りる。とっても便利です。
NHK放送文化研究所の最新の調査結果によると、20代に限れば、テレビに毎日接触する人の割合が64%に対し、ネットに毎日接する人の割合は68%に達する※)
※放送研究と調査 Aug.2015「テレビ視聴とメディア利用の現在~「日本人とテレビ・2015」調査~」木村,関根,行木

www.nhk.or.jp

でも、この習慣にはとても恐ろしい罠が待ち構えています。

たとえばフェイスブック
フェイスブックのニュース表示プロトコルには、リコメンド機能がついています。
あるニュース記事を読むと、次はそれに関連したニュース記事が優先的に表示されるようになっているのです。
しかもこのリコメンド機能は非常に優れていて、ある事案Aについてそれに「賛成」という記事を読んだら、「Aに賛成する」記事が優先的に表示されるようになり、「反対する」記事はあまり表示されなくなります。
次に事案Bには反対だ、という記事を読むと、「Aには賛成かつBには反対」という記事が優先的に表示されるようになっているのです。
これは、ユーザーの好みを反映して、読みたい記事を優先的に探し出し表示する、というプロトコルが組み込まれているからです。

するとどうなっていくでしょうか。

その人にとって「都合のよい記事」だけが表示され、反対意見は次第に「存在しないこと」にされていくのです。

こうした現象のことを、中にいる人の声ばかりが反響する、という意味で「エコー・チェンバー」とか「フィルター・バブル」と呼ぶそうです。

つまり「自分に都合のよい情報しか見なくなる(信じなくなる)」
そしてその自分が信じる物事がどんどん混じりっ気がなくなり、次第に教条主義化し、原理主義化していく。

そこにさらに都合よく「フェイクニュース」が現れ、それが真実かどうかということよりも、気に入ったかどうか!?という軸足でその記事の価値が定まり、さらに拡散され、社会的に強化されてしまう。

メディアリテラシーの訓練が一般化していない現代社会において発生してしまった大きな悲劇です。

 


オルタナティブ・ファクト…って何だ!?

1月20日のアメリカ大統領就任式に集まった聴衆の数を巡って、トランプ大統領とメディアの間で、激しいつばぜり合いがあったことをご存知でしょうか。

大統領就任式というのは、アメリカの首都ワシントンDCの、連邦議会議事堂前で行われます。
僕も以前所用でこの場所に行ったことがありますが、ここは本当に広大で、議事堂の真向かい、数キロ先には巨大なモノリスみたいなオブジェが建っています。
この議事堂とオブジェ(正しくはワシントン記念塔という)の間は長方形の公園みたいになっていて、通称"モール"と呼ばれます。

f:id:rerarera_p:20170228220900j:plain

Time to plan your inauguration trip - Travel - Destination Travel - US and Canada | NBC News

今回の事件というのは、このモールに集まった聴衆の数について、ロイター通信というメディアがオバマ就任式とトランプ就任式のそれぞれの空撮写真を比較掲載し、トランプ就任式は明らかに人出不足だった、と挑発したことが発端です。

それに対しホワイトハウスのスパイサー報道官が翌21日「メディアは嘘を言っている」と報道を批判。
さらにその翌22日、ある報道番組でメディア側が「(ロイターの報道は真実なのに)なぜ(トランプ)大統領は報道官に嘘を言わせたのか?」と詰め寄ったところ、大統領顧問コンウェイ氏が「報道官は嘘を言っていない、"オルタナティブ・ファクト"(もう一つの真実)を言ったのだ」と答えた、という一連の応酬です。

「もう一つの真実」って何でしょうか!?
コナン君も「真実はいつもひとつ!」って言ってた気がするんですが…。

この出来事を受け、今アメリカではジョージ・オーウェル1984(1949年初版)という小説が爆発的に売れ始めたようです。

 


■二重思考(ダブルシンク)は人間の価値観を崩壊させる

オルタナティブ・ファクトという言葉から、多くの人が小説「1984」を連想しました。
この小説で描かれているディストピア(反ユートピアの価値観として「二重思考(ダブルシンク)」という概念が描かれていたからです。
つまり、「戦争は平和」「自由は隷属」「無知は力」といったスローガンです。
相反する価値観が同時に存在する世界。
それは、黒を白と言い募り、嘘を真実と言い、人々の意識を混乱させ、一人一人の価値観を崩壊させます。
その先に現れるのは、人間の思考を狭め、コントロールすることです。これすなわちプロパガンダという。

政治思想が保守であれ、リベラルであれ、人は自分に都合のいいことだけ信じ、それを実現してくれる独裁者を熱狂的に支持し、盲目的に従うようになる。
あるいは社会正義を放棄し、自分さえ幸せであればそれでよい、という思考停止に陥っていく。

冒頭に挙げた東京新聞の記事は、取材すべき当事者(米軍)に取材していないという時点で、その記事が真実かどうかを検証する「ファクトチェック」に落第しているのであり、それでもノーコメントを続けている時点で悪質と断じざるを得ません。
つまりこれは客観的に見て捏造記事あるいは憶測記事
すなわち"オルタナティブ・ファクト"と強弁しているのと同じ。

真実を伝えるべきマスコミが、こんなことを繰り返していては、やがてメディアは緩慢な死に追いやられていくでしょう。

 

★絶望の先に見えるものは!?「トータル・イクリプスマブラヴ・オルタネイティブ)」★

f:id:rerarera_p:20170228231624j:plain

TVアニメ「トータル・イクリプス」

 


■自分の中でフェイクニュース、オルタナティブ・ファクトを黙認していないか!?

今回の記事はちょっと異色すぎたかもしれません。
なので最後にちょっとだけ、主にクリエイターの皆さんに今回のテーマを重ね合わせてみたいと思います。

人間は自分に都合のいい情報しか入手しなくなり、その内容が真実か嘘かはどうでもよくなる。
これを「クリエイターあるある」に当てはめてみましょう。

【その①自分の手がけているジャンルは流行っていると思い込む】
→世の中的には非常にマイナージャンルであるにも関わらず、自分の活動フィールドが今のトレンドのど真ん中と思い込んでいるパターン。
SNSには同好の士が集まっているし、そのジャンルについての情報交換も活発に行っているため陥りがち。実際には社会全体から見たらマーケットも小さいし、コップの中の戦いをしているに過ぎない。

 

【その②的確な批評まで単なるイチャモンと同列に扱ってしまう】
→動画サイトなどに自分の作品を投稿すると、たまに非常に的確な指摘コメントが付いたりするが、それをイチャモンと解釈して「好きなことをやって何が悪い」と開き直るパターン。なぜそういう指摘を受けたのか、冷静に考えることを放棄している。あるいは自分に都合の悪い真実に向き合う勇気を持たない。

 

【その③再生数の多さが曲の評価と信じ込んでいる】
→これは主にコンポーザーに対しての注意喚起ですが。動画投稿作品は実にさまざまな要素から成り立っています。もちろん曲がないと成立しませんが、それ以外にも「動画編集」「イラスト・写真」「歌詞」「編曲」などさまざまな要因が積み重なって初めて作品の再生数につながっています。分かりやすく言うと、曲がゴミでもイラストが可愛ければ再生数が伸びたりするわけです。これを曲"だけ"の評価と勘違いしているパターン。


せっかくなのでアイドル界隈にも当てはめてみましょう。
【その④自分たちは人気がある、売れていると思い込む】
→まあこれはある意味大切です。売れてると思ってなきゃやってられないのも事実。
でも実際は売れてないんですから、どこまでも誠実に、謙虚に取り組まなければ!(勘違いして横柄な態度をとった先にはディストピアしかありません笑)

 

【その⑤実際はメジャーデビューではないのにメジャーだと思い込む笑】
→これはある意味アイドルちゃん被害者なわけですが笑(※先日メジャーを騙った某レーベルが飛びましたね)
「メジャーレーベル」って日本レコード協会の会員社(合計60社)のことですからね。
ちょっと調べれば分かるのに、なんで騙されちゃったかな~。
ちなみにCDの流通委託してるだけではメジャーデビューとは言いませんからね。
それともオルタナティブ・ファクトだった?

 


他にも挙げればいろいろありますが、この辺にしておきましょうか。

いずれにせよ、僕らは真実から目を背けたり、立ち向かう勇気を失ったら、その瞬間創作活動は死ぬ、って覚悟してなきゃいけないようです。
オーウェルの描くディストピアには、クリエイターが幸せになるシーンはどこにもありませんから。

 

ユートピアから追放されたその先には…「楽園追放」★


水島精二監督×虚淵玄脚本!映画『楽園追放 -Expelled from Paradise-』予告編